2010年2月10日

睡眠薬

 うつ病の友人から、睡眠薬をもらった。


 ロヒプノールという。ブタの品種みたいな名前だ。


 うつ病の患者には、これが無料で配られているとか(友人談)。


 鳩山さん、いつも薬をありがとう(友人談)。


 実は睡眠薬ではなくてうつ病の治療薬らしいのだが、これでも眠くなるらしい。


 昼に寝過ぎたんだけど、明日は朝から仕事がある、


 夜はまた、どうしても眠らなくちゃならない、


 ってときに、試してみるつもり。


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タイムジャーニー

 小咄。


 世の中は、以前より悪くなってる、って方に賭けるね。


 ここには賭けをするやつなんかいないさ、‥‥相変わらず。


 ‥‥


 寝て起きたら、タイムジャーニーのことを、


 タイムトラベルと言うのは、やめたい。


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 女友達の買い物遠征に、ほんと1日中つき合わされたんだけど、僕にも服とチョコレートを買ってもらえたので、良かった。初めからわかっている、というのも、ときには、悪くないものだ。どきどきなんか、しなくても、嬉しいものだ。


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2010年2月 8日

 もし私が死んだら、どうする、と彼女が訊いた。


 わからないと答えた。


 でも僕は永遠に生きるつもりだから、淋しくなるよね。


 永遠に淋しくなるよね。


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 荒い鼻息を浴びて、こげさにため息をつく。おおげさなため息を小分けにして、普通の呼吸みたいにして、出した。隣に座ったでぶに、押し潰されそうになりながら、メール。


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2010年2月 7日

 イメージ。CMWの助手席で編みものをする女性。あれは人に聞かせるものだ。


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2010年2月 6日

2x2

 僕は、トイレットペーパーをたくさん持っている。あなたが想像する量の、2倍。あなたが初めから想像を2倍にしても、2倍(無駄なのだった)。


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2010年2月 5日

 オリンピックがある。バンクーバーのダウンタウンが、テレビに映っていた。懐かしい、という理由だけでテレビは見る。


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 チョコレートの箱には、空き箱になる前はチョコレートが入っていたはずだと信じている。チョコを愛している。


 なるほど、アイ・ラブ・ゴッド、神を愛している、というバッジをつけた聖茉莉花教会の信者のヒトたちが行く。


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2010年2月 3日

 何度も、僕は玄関に行き、リペアしたスニーカーを眺めた。新しい靴や、修理した靴を見ていると、僕は、元気が出てくるのだ。ティファニーの宝石を眺める、オードリーのように。じっと、靴を見た。


 眠くなると、眠った。眠くなる前に、眠ったりはしない。食べたくなると、食べた。食べたくなる前に、食べたりはしない。


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 歩いていたら、池に落ちた。それが寿命を早めたのか、底に穴の開いたスニーカーを直し、ついでに、靴紐も変えた。とりあえず応急処置、のつもりだったのだが、直してしまった。材料費、98円。古いブーツを分解して、パーツをツギハギした。


 久しぶりに綺麗事を言ってみるかな、と思う。そういう気分だ。


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2010年2月 2日

 馬になった夢を見た日は、たくさん念仏を聞いた日だった、というのは嘘だが。中には良い念仏もあった。


 お花畑的なタテマエのいくつかが、キミの本音だったらいい。


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アイデンティティ

 貴乃花問題を見てアーティストに必要な資質について考えた。


 10人からなる村の、11人目であるために必要なのは何か、ずっと考えていたのだけど、


 思うに、それは個性ではなかった。


 10人の内の誰とも違う人間であることではなかった。


 アートにそういう個性は必要ない。


 10人と競争してその中で1番になることでもない。そうではなくて、


 アーティストに求められているのは、10人の内の誰か1人と、まったく同じであること。


 作品はその証明なのだ。


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 何を撮ったかが写真であり、どう撮ったかがその人であるなら、カメラはどこにあるんだ? みなみ北野町西一丁目東、に行く。どこだ?


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 副業で流れる水を腐らせる実験をしている知人の話だが、要するにそれは、可能であると、つまりサリンジャーは書いていたわけではなくて、書けていたのだろう、だから書けなくなってしまったんだろう、と勝手に思う。


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2010年2月 1日

 考えるな、感じろ、という言葉を、僕は感じることができない。一瞬、考えてしまう。いつもだ。


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2010年1月30日

ゆめでもしあえたら

 夢の中で、会いたくない人に会った。でも夢の中でなら、気にならないことがわかった。起きた後も、悲しくなかった。懲りない自分に、また会いたいと思った。


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2010年1月29日

 郵便局のような形をしたセブンイレブンを見た。セブン頑張ってた。


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2010年1月28日

 行く夢と帰る夢を同時に見た。どこへ。


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2010年1月27日

 テレビでマイケル·ジャクソンを見た。ビリー·ジーン、歌って踊るのを見た。ちょっと言葉にならない。


 それでも僕はまだプリンスの方が好きだけど‥‥


 マイケルは「ありがとう」と言った。それから「愛してる」と。僕が同じことを言うときには、その前に謝るだろう。ごめんなさい。


 プリンスにもごめんなさい。プリンスの方が好きだ。


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 ある人に対して本当に正直であろうとすればするほど、その人に関心がない、というのと同じになってしまいそうな気がする。それは美徳でもなんでもないように思う。僕は決して正直ではない。


 トラスト・ミー、おれを信じろ、と言う人間を信じる人間は馬鹿で、そう言う人間は、ただ理解されたがっている。


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意見

 僕は僕の意見ではないし、僕の物語でもない。僕は僕の物語を生きない。僕の意見を生きない。ではなんなのか。僕は嘘だ。僕は嘘つきだ、と言う嘘つきの嘘であり、何度も裏返る。本当なのだ。


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 人生が一夜の夢だとするなら、その夢を憶えていられる人はいないだろう。一方で口に出して伝えたりせず、なんとなく思っていたこと、って、わりといつまでも忘れないものだ。そういうことを書こう。実際のところ僕には、まったく記憶がないんだ。


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中学のとき昼休み音楽室に忍び込んで
レコード盤でメンコして遊んでた日のことを
思い出してしまった
休みの日家でぼぉっとして
甘ったるいモーツァルトのピアノ協奏曲21番
何度も何度も聴いてたら


レコードでメンコなんかするとすぐに
割れてしまう
それが面白いのだった


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2010年1月26日

ノーメイク

 隣では男たちが男同士で男ごっこをしている。それを見ておく。


 楽しそうだ。


 女たちのように女のコスプレをする気にはなれない。


 ノーメイクの女友達と一緒にいる。


 シャルロット·ゲンズブールみたいだな、って思う。美人だと思う。もちろん口には出さずに、


 口では醜いと言っておく。


 そのほうが安心するみたいだ。


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呪い

 髪には呪いがかけられていて、起きている間に伸びる。


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 週5日、本物の会社を使って、会社員ごっこがしたかった。今の職場は、オトナがごっこ遊びをするには、小さすぎるし、本物っぽい感じもない。それでしかたなく、働いている。


 ボウリングごっこをして遊ぶよりも、ボウリングをして遊ぶほうが、そりゃあ楽しいだろうけど、本物のボウリング場を使ってボウリングごっこができるなら、僕には、それがいちばん。


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2010年1月25日

ごっこ

 正夢で見た、長い爪にテープを巻いて保護、の女と、久しぶりにボウリングをした。真夜中の、ツルツル滑る床と、ごっこみたいなシューズが楽しいのである。球を転がすのも好きだ。


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2010年1月24日

‥‥

「生きている」と「生きていない」の境はどこにあるのだろうか。


「死んでいる」と「死んでいない」の境はどこにあるのだろうか。


 そこに大した違いはないんじゃないかな、って思う。


 本当は境界線なんかないんじゃないか。


 僕はただ「死んでいない」ってだけなんじゃないかと思う。


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2010年1月23日

ミニスカート

 黒いミニスカートの女が、長い足を鋏のように交差させて、歩いて行く。カツカツカツカツ。空気を切り裂く、ってこういうときに使うんだな、と思って見ていた。ほとんど見とれていた。


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2010年1月22日

‥‥

 けれどまぁ、どうでも良いこと。明日デトロイトメタルシティをテレビで見るのが今から楽しみ。とりあえずそれぐらいしか楽しみがない。今のところは。


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2010年1月21日

新しさ

 新しい、ということは「過去がない」ことだと思うが、僕は真新しいものの美しさを見ると、正反対のことを感じて、感傷的な気分になる。


 過去は、本当にあったんだな。どんな人にも、どんな場所にも、どんなものにも。1人解雇した。


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2010年1月20日

‥‥

 1月も20日になって、ようやく年が明けた感が出てきた。天気予報も当たるようになってきた。2010年らしくなってきたきたきた、と思う。何か叫びたい。


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‥‥

 バーナード・ショーは死の間際に言ったとか。もたもたしていたら、こうなることはわかっていた。


 わかってるんだったら、だな、僕も間際まで、もたもたしていたい。


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‥‥

 区役所の駐車場に、ポルシェが停まった。なう、誰かが勝ったのだ。


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‥‥

 近所には空き地がある。5年前から空いている。保険屋が入っていた向かいのビルも、彼氏いない歴100年、みたいな感じに、蜘蛛が巣を。


 居酒屋は潰れた。コンビニも潰れた。レンタルビデオの店も潰れた。スーパーは2度潰れた。美容院は増えている。


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2010年1月19日

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18

 クラシックの中でも、僕はピアノ協奏曲というジャンルの音楽が好きで、よく聴いている。世界で何かが起きたときの音楽、というとこれになる。


 とは言ってもこの場合の世界は、戦争とか地震とか、大統領選挙なんかが起きる大文字の世界ではなくて、むしろ、そういった「世界」からは切り離された、孤独な個人の小さな心の中、そこで起きた大きな変化、についての音楽。


 聴いていると胸騒ぎがしてくる、ラフマニノフの2番、チャイコフスキーの有名な1番、ベートーベンの「皇帝」。どこで何が起きたんだろう、と思う。


 小さな場所で起きた、大きな変化、それはバラバラに起きる、予感することさえなく、僕たちはバラバラに成長して、誰に伝えることもできず、バラバラに駄目になっていく。


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‥‥

 晴れて暖かかったので、コートの下はTシャツ1枚にして出かけた。そしたら暖かくなくなった。暖かさが「寒くない」という程度になって消えた。明日は雨になる、と聞いて巻いたマフラーが揺れた。


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2010年1月18日

超能力

 何かを言えることより、言えなくなってしまうことで、僕は何度も、それを言い当ててきた。例えばそう、僕は頭の良い子だった。小さいころから、ずっとそう言われつづけた。自慢と言えば、言えなくもないけど、たいした自慢ではない。


 なぜそう思うかと言うと、最終的に、ぎりぎりのところで僕を助けてくれたのは、僕の頭の良さではなかったから。それをわかっていない、僕の頭の悪さに、僕はずいぶんと、救われてきたような気がする。


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‥‥

 皮膚が乾燥して痒い。これは40を過ぎてからで、年々酷くなる。もうどうにもならないレベル。自分の体のことは自分が一番よくわかっていますから、というのは嘘で、わかっていないこともたくさんあるわけで、それをわかってあげられる自分でありたい。自分の体のことを、一番よくわかってあげられる自分でありたいと思う。でも無理。


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2010年1月17日

夢たちは同じ僕を見るだろう


この先もまた何度も何度も


それは傷ついた巨大なゴリラが


黒い森で人間を襲う夢だったり


毒団子や牢屋や谷間の我が家の夢だったり


するわけだが


よそう


見られている僕は


いつも同じひとりの僕


山の上から見下すたくさんの瞳があって


全部からっぽだろう


ひどいひどいひどいひどい


ひどい雨が降りそうなんだ


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2010年1月16日

昨夜テレビで見たのは、

 女のコの『ウォール街』。チャーリー·シーンとマイケル·ダグラスを女にして、プライドとプラダとシャネルを着せて、対決させれば、こんな映画になるかも知れない。憧れる。


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 鉄道の駅で、1時間ほど足止めを喰った。踏切で事故があったらしい。駅ホームの案内放送によれば、運転はすぐに再開される。がそれで乗り込んだ車内の放送は、運転再開のメドはまったくたたない状態、と告げる。まぁいつものことだが。


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2010年1月15日

 目の前で偶然が起きたら、僕は偶然を信じればいい。でも偶然目の前で何かが起きたら、僕は何を信じられるかな。何を言ってるんだろうな。


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2010年1月14日

 空から何か固いものがパラパラ降ってきて、それが地表の岩か何かに当たって、その音が偶然「ヘイ・ジュード」になりました、という可能性はどのぐらいあるんだろうな。


 10億年ぐらい地ベタに座って耳を澄ませていれば、アーティストなんかどこにもいなくても、そういうメロディは自然に聴こえてくるのかな。時間が無限にあって、いろんな組み合わせを全部試すことができればね。


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 暗闇でタバコを吸ったが、美味しくなかった。煙が見えること、それが重要なの、と彼女は言い、電子タバコを買いに行く、というところで、可視化した僕も同行して、財布の役を果たした。


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twitterとか

 自分が今思いついたことを、その場で、っていうの? その場で携帯電話からネットに繋いで、発信していくやり方、それあんまり「未来」という感じはしない。同時代ですらなくて、むしろ取り残されていく感じ。


 最低でも1ヶ月ぐらい間をおいて、それから振り返って考えて書いてみる、その方がよほど「未来」だと思う。未来に手を伸ばしている感がある。


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2010年1月13日

地産地消

 10代で種を蒔き、20代で花開き、30代で実がなって、40代で収穫する、というのではなくて、プルーストが言うには、人間は、その齢に応じた実をつけるから、ね、それを食べて生きればいい、とかなんとか。


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2010年1月12日

あほらしいことに気づいた

 超あほらしいことに気づいた。


 語られ得る、という点に於いてのみ、すべては平等であることに気づいた。


 貧乏人も金持ちも、大人も子供も、男も女も、死者も生者も、動物も植物も、ピンもキリも、月もスッポンも、時間も、空間も、世界も、すべては語られ得るものとして存在する。


 真実も嘘も。現実も夢も。どういうふうにでも語られ得る。


 可能性とか希望とか、そういうこと? なんて馬鹿らしい。


 昨日も今日も明日も、語られ得る。


 あぁ語られうるぅ‥‥


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事実は小説よりも奇なりという嘘

 事実は小説よりも奇なり、という言葉が真実なら、真実は、奇妙であるはずだ。


 奇妙だけど本当、何か変だけど本当、というのが「本当」のあるべき姿だろう。


 しかしだ。


 本当に本当、という本当は本当にどこにもないのだろうか。


 僕はそういうのが欲しい。本当に本当な何かが何かひとつでもいいから自分の中にあればいいな、と思う。


 本当の本当、新しく創造しなくてもそれはどこかにあるはずだし、なければ見つかるまで探す。僕はつづけていくつもりである、


 書くということを。出てくるまで僕は自分の足元を掘ってみるつもりだ。


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 雪山を4人乗りの軽自動車で上る。トンネル内のカーブを曲がり切れずにクラッシュする。セピア色の照明。後席の男が僕の肩や首にしがみつき、爪を立てるが僕はルックバックしない。変な角度に傾いたミラー、何も映っていない。


 後ろ向きに聴くチープ·トリックのファースト·アルバム。おぉキャンディという歌、熱い愛、という歌。


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2010年1月10日

 もう2週間以上髭を剃っていない。死体の髪の毛が、爪が、髭が伸びつづけるように、ように、何だろう。顔中が産毛で覆われてきた。それをたまに抜くだけだ。


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2010年1月 8日

パラレル天国

 天国や地獄というものがもしあるとして、それがパラレル・ワールドみたいなところだったら、面白いなと思った。


 羽根の生えた天使の住む、まったくの別世界ではなくて、あのときあそこでああしていたら、の「もしもの世界」


 それが天国だったり地獄だったりしたら、面白い。


 生きていく。僕が何かを選ぶ。それとは別の選択をする「もしも」の僕が、パラレルな天国(地獄)をつくる。


 そうだとしたら、そういうところに、僕はいつか行くだろう。


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2010年1月 7日

 またいつもの、当たらないお告げみたいな夢によると、世界の中心は、僕を眠らせるらしい。世界の中心は、僕に愛を叫ばせないつもりらしい。深く眠らせるらしい。


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お豆腐と刺身を買う。

 それで僕は、夜や雪が好きなのではなく、そういうもののある場所で、考えごとをするのが好きなんだ、と気づいた。雪なんかどうでもいい、ってふりをしながら。近所のスーパーまで歩いた。


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2010年1月 6日

 なくて七癖、なくせ七コンプレックス、である。僕の最大のコンプレックスは名前だった。どんなに恵まれた人でも、七つぐらいのコンプレックスは持っているんじゃないかなぁ。きっと。


 僕は名前を訊かれるのが嫌だった。名前を呼ばれるのが嫌だった。名乗ることをしなかった。なのに有名になりたかった。


 僕はそういう種類の馬鹿で、実力を名前で評価されたかった。名前では評価されたくなかった(よくわからない)。


 Zガンダムの、自意識過剰な主人公みたいだ、と思う。名前をつけてもらえなかった悲劇のヒロインみたいだな。それか‥‥


 自分の名前にコンプレックスを持っていた少年が、名前のない少女との出会いから、何かを学ぼうとして、学べなかったというおハナシ‥‥


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2010年1月 5日

 テレビが冬のリビエラを歌った。これが恥ずかしい10代のころのリアル。耳が夢を見るような歌。久しぶりにリンスした。


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 僕は、ピンク色の白旗を掲げよう、と思う。どこかに。都市のどこかに。


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 悲しくて涙を流す僕がいた。悲しくても涙を流さない僕もいた。しかしいつまでも僕の中にいたのは、涙を流し損なった僕だった。僕は泣く機会を失ってしまって、そのことが悲しかった。


 人は悲しいことがあるから涙を流すのではない、涙を流すから悲しくなるのだ、というけれど、僕はどちらも信じない。悲しいことがあって涙を流さない、それが本当ではないだろうか。


 始まりだけがあって、オチがないこの暮らしの中では、涙を流すことが悲しいのではなく、流し損なうことが悲しみなのだ。


 すべてを失うということは、すべてを失う機会さえ失う、ということであり、ゆえにすべてを失うことは、ありえない。それは本当か。なんてこと、考えていた。僕にはそんな機会があった。


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 仕事のやり方ではなく、仕事の楽しみ方を教えていた、入社1年目の社員に、その辺がうまく伝わったかどうかは、自信ないけれど。


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2010年1月 3日

 急いで食べる。誰にも見つからないように、‥‥今日はダノンを拾った。なぜそんなものが落ちているのか。信じられない。しかもダノン。他のヨーグルトではなくてダノン‥‥。


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