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2005年7月27日

「顔ハメ」アートの世界

 観光地によくあるベタな「顔ハメ」、あの恥ずかしい看板をアートにしてしまった男がいる。堀口努さんという方がそうで、大阪のデザイン事務所UNDERSONを主宰するデザイナー、というから、さすが関西人は目の付けどころが違う。

 そのモチーフはインディアン、ツタンカーメン、鹿のはく製、海外のお菓子のパッケージを模したもの、絵本を読む少年、

    kaohame

芸者にライオンなど、従来の顔ハメにはありえないものばかり。

 複製されることを前提としたシルクスクリーンを「アート」にしてしまったのはアンディ・ウォーホルだが、堀口氏の「顔ハメ」も、そのポップアートの遠い延長線上にある。なにより素晴らしいのは「顔ハメ」の中に実際に入れること、携帯カメラや手持ちのデジカメで記念写真が撮れることで、記号論がどうのこうのという難しい思考抜きに現代の「ポップアート」を体験できるところだ。

「誰でも5分間だけなら有名人になれる」

とこれはウォーホルの有名な言葉だが、カメラの中の3秒間、顔ハメならしかし何度でも、違う時代・違う国・違う世界の住人になれるのだ。
「ポップアートのことを考えるとアメリカって感じがするよね。いいものはヨーロッパで作られ、それを消費社会に投入するアメリカ、そしてそれを真似する日本みたいな感じかな」
 himatimeさんの、これも見識だが、日本人もまだまだ捨てたもんじゃない。

              ☆

 その名に反して引用を拒否するところ、それが「ポップアート」の痛いところで、つまりこの「顔ハメ」もウォーホルのシルクスクリーンと同じく、本人以外の人がこれをやると単なるパクリになってしまうのが唯一の欠点だ。頭の良い人はそこを取っ掛かりにするといいだろう。POPとはどういうことか、記号論的に深く掘り下げたい人は。


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コメント

でもわたしは愉しみたいだけのひと、かも。

投稿: ヤヤー | 2005年7月27日 13:41

(笑)。そしてぼくは、あえて語らなかった頭の切れる作者の代わりに、余計なおしゃべりをしたい人なのかも知れません。すべてはぼくの大好きな蛇足というやつに過ぎず、それでもぼくは、信頼をもって会いにきてくれた人たちに皮肉を言って悦に入るような、そんな過ちだけは避けたいと思っています。いつも迅速なコメントありがとう。

投稿: ぼく | 2005年7月27日 13:56

どういたしまして。
>余計なおしゃべりをしたい人
大好きですよ。でなけりゃ解説者なんていらないでしょ。
わたしはそういうおしゃべりも含めて「愉しみたい」ひと。
こちらこそいつも楽しませて頂いて、ありがとうございます。

投稿: ヤヤー | 2005年7月27日 14:19

 パーフェクトなものに解説(者)なんていらないんですよ、本当は。読書感想文なんて「凄い」の一言で良いわけで、そういう意味で「解説」を拒否し続ける村上春樹の潔さをぼくは尊敬します。でもそれでもぼくもやはり、解説が大好きなのは、欠けているからこそ完璧な何かに不完全さを付け足すことにも意味はあると考えるからであり、ポール・マッカトニーや、ダリや、トム・クルーズのそれが好きだからでしょう。

投稿: ぼく | 2005年7月27日 15:29

 というわけでこの「顔ハメ」も、作品に他人の顔というある意味不完全な批評を付け足すことによって作品が完璧になる、と‥‥見事にまとまりました。

投稿: ぼく | 2005年7月27日 16:47

才≡⊃"├!(*'-')//”パチパチ☆

投稿: ヤヤー | 2005年7月27日 20:01

よく行く吉祥寺の井の頭公園は、大道芸人で休みの日に盛り上がっているんです。そこに人面紙芝居というのをやっている時があって、めちゃくちゃ面白いんですよ。大掛かりな絵の顔の部分が抜けていて、そこに作者が顔を出し表情を作りながら話を進めていきます。一見の価値はあります。

投稿: 桃組工房 | 2005年7月27日 20:57

さっそく調べてみると‥‥これですね、「顔面紙芝居

「黒澤明やチャップリン、芥川龍之介の影響を受けたせいですね。どうしても、ただおもしろいだけの雰囲気にはできないんですよね」 

 知らなかった‥‥「顔面美術館」という企画もあるらしいですね。

投稿: ぼく | 2005年7月27日 21:58

あっ、人面では無くて顔面だったんですね。私も探したんですが見つからなかった筈ですよね。そうそう、この顔です。かなりインパクト強いですよ。(笑)

投稿: 桃組工房 | 2005年7月28日 00:14

見ました!おっもしろいですねえ。夜中に声あげて笑ってるわたしも相当おかしい(笑)。

投稿: ヤヤー | 2005年7月28日 00:40

TBありがとうございました。
いや~、おもしろいですね。「顔ハメ」「顔面紙芝居」。

ただ、なにかクリエイティブな感じが薄いんですよね。どれも、どこかで見た事がって感じがな~
まぁ、こんな時代だからでつくしているのかもとも思いますが・・・・。
何かもう一押ししてくれるとうなのってないですかね・・・

投稿: himatime | 2005年7月28日 01:48

 う〜む、では、以前紹介したボディペイントは? バランシングは? いかがでしょうか? 「出尽くしている」という今の時代に求められているのは、新しいアイディア、新しいデザイン、ではなく実は「完成度」だったりするのではないかと思うのですが、このふたつはその意味で圧巻かと。

投稿: ぼく | 2005年7月28日 02:27

まいりました.
度肝を抜かれた気分です.確かに「出尽くしている」対して,「完成度」という点で考えるのは確かにそうですね.ボディペイントは二度と同じキャンバスに出会えない偶然性が楽しいですよね.バランシングは何かアンリ・ルソーか,ホッパーに通じている気がしますよね.

投稿: himatime | 2005年7月29日 01:39

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