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2005年9月22日

好き?嫌い? 3秒ルールで語るロバート・メイプルソープ

 食に関してはいわゆる「3秒ルール」の信仰を個人タブーとしている読者も多いと思う。日々の生活のアクシデントに冷静に対処できるのもこれあればこそで、

「床に落としてしまった食べ物も3秒以内なら摂取可」

というアレである。僕はもう少し長くて10秒ぐらいまでいけるか。清掃の行き届いている(はず、の)家の床なら2〜3時間の経過もなかったことにできる。
 ものはいつ「モノ」であることをやめ「ゴミ」へと変化するのだろうか。
gomit
 それは3秒であったり10秒だったり2時間後だったり、結局のところ個人の心持ちの問題、なのかも知れない。ところでこの「モノ→ゴミ」計時を異常に長く取る人種を一般にアーティストと呼ぶ。通常はゴミと考えられるボロ切れも彼らの目には絵画製作上の貴重な材料と映ったり、する。現代アートとは床に落ち3秒が過ぎた食べ物に、新たなる価値を付与した「こじつけ」だ。画家はだから冷蔵庫の隙間から出てきたビスケットのカケラをデッサンしなければならない。

   flowers_1

   flowers_2

 枯れる寸前の花を描かなければならない。それこそが評価の対象となる。
 写真はロバート・メイプルソープ。
 彼の撮る人物は綺麗だけれどつくりものみたいで「床に落ちて」ない。逆に花はつくりものみたいだけど、ちゃんと床に落ちている。落ちてからきっかり3.00秒経ってる。それを誤差1/1000以下で拾っているのだ。僕はそこが好きなのだが、この奇妙な生命感の欠如を揶揄する向きもあろうか。つまりメイプルソープの花はスノッブの冷たい玩具にすぎない、と。評価の別れるところだとは思う。


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コメント

どちらも綺麗!止まっているのね。時間が!
花って綺麗でその色に惑わされるから、描くのは嫌い。
どんなに綺麗に描いても、実物にはかなわないから、美味しく見える果物につい目が・・・
実は未熟な腕の裏返しなんです(^_^;)

投稿: ロックフリーク | 2005年9月22日 23:19

スキーブーツを形成するウレタン樹脂は加水分解するので濡れたままにしておくと特に劣化が進みます。ときどきブーツが滑走中に派手に割れることがあるのはそのせいです。といってみるテスツ。

投稿: zak | 2005年9月22日 23:35

zakさん、電車男見てました?

投稿: ヤヤー | 2005年9月23日 00:01

ホホゥ。加水分解とな。そりゃ太陽が超新星になるまで残るわけないですわな。ウニウニ
てゆうか太陽はスーパーノヴァにはならないし。あの質量じゃ‥‥


 >ロックフリークさん 

 シャッタースピードというのは、例えば1/250でも1/500でも1/1000でも、どんな速いスピードでも、「時間を止める」わけではなくて、その1000分の1秒の間だけ時が流れている、と、この写真にはその時のほんの僅かな揺らぎまで写っているような、そんな気もします。

投稿: ぼく | 2005年9月23日 00:17

ややーさん、いえ、みてないです。

投稿: zak | 2005年9月23日 10:30

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