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2006年5月 7日

天使と小島聖と悪魔

 どんな言葉が、いったいどんな愛が、どこまで相手を痛めつけることができるのか、致命的に傷つけることができるのか。盲目的に信じる者にとっては愛も、その優しさも両刃の剣であるというのは真理だろう。愛しあうふたりの情の深さを計るものさしに、その愛を用いるのでは、正確さは望めない。それを本当に計ることができるのは、裏返しの憎なのだ。


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 豊川悦司が、同棲していた恋人の小島聖を捨てるとき、マンションから追い出した彼女に向け、とどめにベランダから布団と枕を投げつけたという、過激に人間的な逸話を、僕は好きだ。トヨエツをそこまで狂わせた小島は、そのときから、僕の中でベティ・ブルーのような聖女になった。


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『完全なる飼育』『あつもの』『HYSTERIC』‥‥最近ではこれと言った出演作に恵まれていないが、今もある種の女性が『ベティ・ブルー』という映画に抱くのと似た感慨をもって、僕は、映画の中の小島聖を見つづけてきた。彼女のファンだった。そのせいだろうか、道で財布を拾ったときなどに心の中で葛藤させる、天使と悪魔も、いつの間に、小島と豊川の顔になってしまった。


Bettyblue1


 どちらが天使、どちらが悪魔、とはっきりと決まっているわけではない。そのときの心の状態によって、女は天使にもなる、悪魔にもなる。でもどちらが勝つかは、最初から決まっている。僕は彼女を必ず勝たせてやる、もちろん。布団と枕を投げつけ、心の中から豊川悦司を叩き出すのだ。


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コメント

昔にDVDの宣伝販促をする仕事をしてて偶然「完全なる飼育」を扱ったのですが、聖ちゃんいいですよね。私も好き。
一間まわりは年上であろうトヨエツの理性をそこまで失わせるとは。
色っぽさって健全なだけじゃあ醸されないですもんね。

投稿: shibako | 2006年5月 2日 03:44

あ、でも『完全なる飼育』って小島聖バージョンはレンタル店で見かけませんよね(?)
何か問題があるんですか‥‥?


投稿: ぼく | 2006年5月 2日 07:29

DVDってレンタルってしない作品もあるんですよね。
特にこの頃ってビデオがまだ主流だったから。
でもセルDVDは出てます。

投稿: shibako | 2006年5月 3日 07:06

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