新聞を捨てる
読み終えた新聞は、たんなるゴミである。今後もゴミの域を出ない。というわけで捨てることにした。近所の、19時以降は改札が無人になるローカル線まで歩く。駅には、確か雑誌と新聞を捨てるゴミ箱がある。
暗いホームには、身なりの良いおばあさんがひとりいた。靴を脱いで、ベンチに正座している。膝に赤いブランケットを掛けて、みかんの皮を剥いている。この時間に、こんなところでこの人は何をやっているのか、と一瞬思ったが、ここは駅だ、不審な行動をとっているのは僕の方で、彼女はただ、電車を待っているだけだった。電車が来ればいいと思った。
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