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2009年7月31日

小沢健二くん

 頭が良い人の中には、答を知るより先に、答を見つけてしまう人がいる。


 それが悲劇だということは、小沢健二くんを見ているとわかる。


 探しつづけていればいつか答は見つかるのか、僕は知りたくなかったし。


 答を見つけるより先に、答を知りたくはなかったし。


 どこまで行っても、何をやっても引用の壁にぶち当たる


 し。


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2009年7月29日

時代考証

午後から友人とカラオケに出かけたが
あまり盛り上がらず、すぐに帰ってきた。
彼女は九月の結婚式で歌うことにしている曲を
繰り返し繰り返し練習している。
僕はくるりのワンダーフォーゲルを歌おうとして
歌詞をすっかり忘れている自分に驚く。


原風景と呼ばれるものは誰にでもあると思う。
僕の原風景は目の前の風景と同じものである。
ところで僕は目の前の風景を見ても、
今が西暦何年なのか全然わからない。
今が何年なのか知るにはテレビを点けるしかないわけだが
僕は、いつの間にか原風景の時代背景を気にしなくなった。


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Killing me softly

ブラッド・ピットがお相撲さんを抱きかかえて運ぶ
携帯電話のコマーシャルを見た。
あんなふうに
Killing me softly をずっと
Carry me softly と聞き違えていた。
ちょっと恥ずかしいけど
あれはそういう歌だと思っていた。


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2009年7月28日

後悔

僕は人が


あのときああすれば良かった


こうすれば良かったと過去を振り返って


後悔している姿を見るのが


好きだ


実は羨ましい


僕も後悔したいのに


何をどうすれば良かったのかわからない


この先もずっと


わからないまま


「ああすれば良かった」と思える


「あのとき」が訪れるのを


待っているけど来なくて


それでまるで若い人たちのように


今何をすればいいのかわからなくて


僕はだらだらと


長い時を過ごすんだろう


終わり


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すりこみ

もし動物に生まれ変われるなら
僕は鳥になりたい。
空が飛びたい
わけではなくて
すりこみ
生まれてから最初に目にしたものを
親と思いこむ性質
その性質が自分に欲しい。


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2009年7月27日

7·26の夢

 高校のとき、仲良くしていた猫が、車にひかれているのを見つけて、それを飼い主に知らせに行った日のことを、思い出した。


 冬で、火事で、大火事で、町中が燃えているのに、僕はやはり寒いのだ。


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2009年7月25日

ふんどし乾いた

山頭火ふうに言えば、
このマンションに、1人で住んでいるのは僕だけ、
車を持っていないのも僕だけ、
ふんどし乾いた、
みたいな?


ふんどしじゃなくて、夜の間、玄関の外で乾かしていた、
傘を盗まれてしまったよ。
レガシィのセダンや、ボルボに
乗っている隣人が
僕のふんどしのお下がりを?


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2009年7月24日

攻撃は最大の防御

ふたつのスピカは、可哀想な話だったけど、
あれは青春の悲しみだから、
僕の未来には、ああいう悲しみは、待ち受けていないから、
もう平気だ。


中国人の、綺麗な女のコが
何年か前に撮ってもらった、という赤いドレス姿の写真を
攻撃は最大の防御、と言って、
僕に見せてくれた。


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舞踏会へ向かう3人のアダルトチルドレン

マイケル·ジャクソンとブルック·シールズの関係を聞いて、
僕が最後に思ったのは、浩宮さまのことだった。


MJ、シールズ、浩宮さま、
の三角関係を想像してしまって、
いや大笑いしてもいいところだけど、
なぜか悲しくなってしまった。


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2009年7月23日

太陽は僕の敵

クスリで死に損なった女をカラオケに誘ったのだが、
断られた。日食のせいだ。
それで別のクスリで死に損なった女を
飲みに誘った。
この歳になると女たちはかわりばんこに自殺を試み、
僕は自分で自分のことを、モテると思い込んでいる。


人生をやり直したいとは思わない。
僕は人生を繰り返したいと思っていて、
実際そうしている、
僕だけということはありえない。
生きていくことは、そういうふうにして生きてきたことを、
ひとつも後悔せずに思い出すことだ。


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2009年7月22日

重大なこと

そういえば僕は、「取るに足らない些細なこと」
を見たことがない。
聞いたこともない。
触れたこともない。


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時と場所

深夜のコンビニに、イケメンの店員がいた。
時と場所をもう少し選んでほしいと思う。
僕は美女よりも美男が好きだが、
しかしそれにしてもだ。


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一切都好

2時0分にタクシーで帰宅して、2時2分に眠った。
記録をつくった。
僕は汗ひとつかかずに眠っていた。
思い出す夢は見なかった。
忘れた夢もなかったと思う。


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かけがえのない人

今の僕にとって、他人に関心を持つことは、
自分に関心を持つことと、まったく同じだ。


僕は自分の、この心と体を使って、
誰かの代わりをしている、という意識がある。


そしてどこかで、誰かが
僕の代わりをしている。


僕の代わりに見て、聞いて、考えてくれる、
そんな誰かが、どこかにいる。


誰もが
誰かの代わりをしている。この世界に、
かけがえのない人はいない。


けど、かけがえのない人の、
代わりの人は、
ちゃんといる。


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2009年7月17日

雨の降り方

深夜に
女友達から自殺を仄めかすメールが。
上手くいかなかった結婚生活を
悔やんでいた。
宗教上(?)の理由で
ふたりは離婚することができない。
同じ理由で自殺することもできないんじゃないかと思うけど
まぁ、わからない、
運転中にハンドル操作か何かがどうにかなってしまうことは、
自殺ではないんだろう。


聖書によれば
雨は正しい者の上にも正しくない者の上にも降るとか。
確かにそういう降り方をする雨もある。


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2009年7月16日

衣食足りて礼節を知る

衣食足りて礼節を知る、その言葉が本当なら、
僕は生まれたときには既に礼節を知っていたことに
なるわけだが、
もちろんそんなはずはない。
礼節を知るということは
「満ち足りている自分」に気づくことである。


幸せをさがすことはできない。
幸せをみつけることはできない。
幸せをつかまえることはできない。
あのとき、私たちは既に幸せだったと気づくことでしか
今、私たちは幸せになれない。
『青い鳥』はそういうお話なのだと僕も思う。


青い鳥というのは僕が今手にしている
「あのとき」のこと。


それでもしかし僕の青い鳥は「衣食」ではなかった。
「礼節」の方に似ていたと思う。


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2009年7月15日

かかわりあうこと

僕は何でもかんでも人のせいにしてしまう
のが得意だけど、日が昇って日が沈むのは、
こればっかりは誰のせいにもできないなぁ。
そもそも、
する必要はないけど。


村上春樹の新作は、途中まで読んで
おもしろそうだとは思っているんだけど、
つづきを読む機会を持てずにいる。


社会的、政治的なことと
かかわっていこうとして、
本当に有効なかかわり合いを持てるなんてすごいと思う。


そういうところから距離をおきたい、
自分ひとり
だけの世界で気持ちよく生きていきたい、
そう思っていても
否応なしに巻き込まれてしまったり、
かかわっていきたいと積極的になっても空回りだったり、
というのが普通の人間じゃないかな。


上手くいかないことを誰かのせいにしようとするとき、
僕はいちばん上手く「社会」とかかわり合いになれる
ような気がするワケだ。


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2009年7月14日

転がるボール

飛ぶボールを見るのが好きだ。
転がるボールや、
跳ねるボールを見るのが好きだ。


楽しむために、僕は自分でボールを投げたり、
転がしたりしてきた。
おもしろくないことがあった日や、
退屈したときにも。


サッカーが嫌い、ゴルフが嫌いという人はいても
飛び跳ねるボールを見るのが嫌い
という人は、
まずいないと思う。


が一方で、サッカーが好きというオトナたちは、
ゴルフが好きだというオトナたちは、
決して認めようとはしないのである、
転がるボール
それ自体のおもしろさを。
決して
語ろうとはしないのである。


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レジャー レースカーテン

真夜中、雨が激しくなるのを待って、
洗濯機をまわした。
掃除機をかけた。
翌朝は曇り、でもずっと東の方では、
梅雨が明けたらしい。


夏の掃除は楽しい。
真夏の掃除はレジャーだ。
網戸をホースで洗っていると、感じる。
あぁ、夏だなぁ、と思う。だんだん
晴れてくる。
外国のカブトムシを売っているホームセンターに
出かけて、
新しいレースカーテンを4枚
買ってきた。


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2009年7月13日

心の支え

トム・クルーズは背が低い、
マイケル・J・フォックスは背が低い、
プリンスは背が低い、
とそれだけを心の支えにして生きていた
背の低い男が知り合いにいた。だから
何なんだ?
けど僕も人のことは言えない。


カフカは41歳で死んだ、
カミュは46歳で死んだ、と
そういうことを支えにして、
僕も4X歳まで生きてきたのだから。
50代で死んだやつもいる。
これから調べるつもりだけど
沢山いるだろう。


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ロックという「録音」

中〜やや低域にグシャッと圧縮された
ギター、ドラムス、ベースの音をバックに、
サビの部分だけクリアーに聞こえる歌メロ。
ロックンロールという言葉から僕がイメージする音楽は、
そのような「録音」である。
精神論に興味はない。
最近のロックがあまりロックに聞こえないのは、
根性がないからではなくて音の分離が少し良すぎる
からだと思う。
中低音はもっと固まって
雑音っぽく鳴ってくれた方が、ロックに聞こえる。


混沌の中からそこだけ明瞭に浮かび上がってくる歌、
あぁ、なんだこれノイズじゃなくて演奏だったのか、
という「録音」が聞きたい。
ロックという音楽は純粋な音楽ではなくて
再生可能な
録音だと思う。
歪んだ録音である。
いちどきりの青春チックな美ではない。
僕たちの眼は目の前の光景を
カメラやビデオのように見ているわけでは決してない。
写真や映画が面白いのはだからで、
同じことは音に関しても言える。
人間の耳は録音機材のようには音を聞かない。
ロックとそれ以前の音楽、
クラッシック、ジャズ、ソウル、ブルース
などとの最大の違いは、
それを意識して録音された音でつくられているか否か、
という点にある。


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2009年7月11日

ビビアン・リーもびっくり

 空気中に尋常じゃない数のアリが舞っていて、歩いていると目や鼻に飛び込んでくる。まばたきで1匹、くしゃみで4匹殺害してしまった。まばたきでアリを殺したことがある人は、あまりいないだろう。僕も初めてである。


 ・


 共産党の、党の動物は何だろう。蟻だろうか。最近はそれとも蟹だろうか。


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2009年7月 9日

本当に

 本当にあったから、「あった」と言う。でも「本当にあった」とは言わない。僕はそれだけ。


 本当になかったから、「なかった」と言う。でも「本当になかった」とは言わない。


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2009年7月 8日

ダビデ

 筋トレをした直後に上半身裸で鏡の前に立ち、ダビデ像のポーズでキメてから風呂に入って寝た。年齢や性別、職業を偽ってウェブで日記を書くことは、社会に出る前の若者にとって、教育的に優れた体験になるのではないか、という気がしてきて少し笑った。たぶん「ぼく」を装おうことはできない。


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ホームセンター

 近所のホームセンターで、外国のカブトムシが売られていた。びっくりしてしまった。30分ぐらいずっと眺めていた。昭和が遠くなった。忘れていたことを思い出し忘れた。


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7

 好きな人が好きで、嫌いな人のことは嫌いだけど、僕は人を嫌いになることは、それほど嫌いではない。人を嫌いになることを、嬉々としてやっている自分に気づいた。


 ・


 まず殴った。それから質問した。猪木と同じだ。7日は僕の誕生日だったけど、そのことは口にしなかった。ハッピーなんとか、なんて展開が、安直すぎた。ラッキーなんとか、僕は、その方が好きだった。


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2009年7月 7日

ムーンウォーク

 人生は登山に喩えられる。たぶん、下山にも喩えられると思う。下り坂で、僕はムーンウォークしている。


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疲れ

 長く走りつづけるには、疲れない速度で、楽しみながら走ると良い、などと言う。


 この「走る」には文字どおりの意味の他に、「働く」や「生きる」の意味があるんだろう。


 僕は疲れることが嫌いではない。


 好きとまでは言わないが、疲れない程度の速度で長く走りつづけて、何が楽しいのかな、とは思う。


 退屈じゃないのかなと思う。


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同じひとりの人間を

 自分の周りに、好きな人が何人かいて、そして嫌いな人がいて、という人間関係が、不自然だった。


 僕の周りには、それほど多くの人が、いるわけではない。


 だから同じひとりの人間を、時間帯によって好きになったり、嫌いになったり、


 そうする方が、自然だったのだ。


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2009年7月 5日

7·5の夢

猫は9つの命を持つというが


なぜだろう?


マイケルジャクソンにそっくりな女の人が


死んだふりをしている画像を


ネットで見た


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74の夢

生きている間に誰か1人


他人を殺さなければならない


そんな法律が施行された


近未来の日本


という夢を見た


殺人経験のない


大人は「童貞」って


呼ばれてた


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2009年7月 3日

Time is not Money

 時間を大事にしなさい。その昔、10代のころ、尊敬する年上の女性からこんなことを言われた。


 キミに持つことができるのは、思い出だけなんだよ。


 それは本当にそうだった。僕が持っていられたのは、過去だけだった。


 時間はお金ではない。時間を使うことはできない。


 時間を持つことはできる。キミは「持つ」ことしかできないの。ずっと大事に持っていなさい。


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2009年7月 2日

250

 生花という字を遠くから見た。「生活」に見えた。店では生活を束にして250円で売っていて、安いな、と僕は思った。その日のランチは、700円だった。


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2009年7月 1日

比喩子

 午前中、雨が強く降った。午後になると雨は、とても弱いとは言えない、そんな降り方をした。ふざけているのかと思った。


 比喩子にメールした。雨雲が雨雲のように見えた、と。少し違うものに見えるべきなんじゃないか。比喩子のやつ。


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防御は最大の攻撃か?

 泉に鉄の斧を落とした。血相を変えて泉の精はあらわれた。


「どうしたんすか、そんなに慌てて?」


 と僕はトボけて訊いた。どうやらマズいことになった。


「泉に斧が落とされたのです‥‥」


 ここは私の大事な泉です。とても・大事な・泉です。


「そうすか、‥‥ところで落ちてきたのは金の斧すか?」


「いいえ違います」


「銀の斧っすか?」


「材質の問題ではないのです」


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