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2016年12月24日

コーヒー缶

ピアノはヤマハ。音はまぁまぁ。でもスツールが壊れていた。高さが調節できない。

君は笑顔で、座布団を1枚、2枚と持って来させる。

高い位置に座って、もいちど笑顔だ。

上から鍵盤をがんがん叩きつけたいのだ。



帰国してみると、仕事は山積していて、預金口座は空で、2週間ぶっつづけで働かなきゃならなくて。

ジョナサンまでもがサイトに「熱狂の2016年も終わり‥‥」なんて書いていて。

だけど冷蔵庫の豆腐の消費期限はぎりぎり切れてなくて、冷凍してたほうれん草は生きていて、まだいけるかな、と思ったりもしている。

お豆腐とほうれん草を主語抜きで茹でて食べる。



コーヒー缶に僕の顔写真がプリントしてある。

君の知り合いのコーヒー職人がつくってくれた。とても濃い。お湯を足してアメリカンにするか、ミルクを足してカフェオレにして飲んでねと言われた。

税関に何て言おうか悩んでいたけど、スーツケースは開けずに済んだ。本当に良かった。

スーツケースにはそれ以上に説明に困る品が入っていたから。



書の掛け軸。

君や君のお母さんと深い関わりのある高僧が書いて僕に贈ってくれた。何と書いてあるのかは読めない。

みんなで仲良く、とかそんな意味の言葉が書いてあるらしい。

訳すと「幸せになるための方法」てな感じのタイトルの本ももらった。高僧の本だ。

君たち2人は早く結婚しなさい、と言ってるのかも。



そう思ったのは僕だけじゃない。誰もが訊く。

君や君の家族と親しくしている僕を見て、

「結婚してるの?」

「してません」

「いつ結婚するの?」

「わかりません。するかどうかもわかりません」



僕たちの乗る車と平行して日産フィガロが走っている。日本以外の国でこの車を見るのは初めてだ。日本でももう滅多に見かけない。

よほど好きなやつが個人で輸入したのだろうか。



偶然、2人だけになったとき、至近距離で見て初めて気づいたんだけど、君のドキュメンタリー番組を制作している、フリーのディレクターの女性は、僕が思っていたより、ずっと年上だ。

25くらいだと思っていた。あまりに美人なのでわからなかった。

でもたぶん40近い。

尊敬するバレエダンサーについて、熱く語ってくれた。

その間ずっと、5分置きに、ボーイフレンドから電話やメールが来る。

「飲んでるみたいこの人」




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