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2019年3月31日

山荘

 

 ミスター・ビーンに似た未来人の弁護士は、山火事が起きることを知っていて、森をパトロールしていた。山荘が焼けてしまうことも知っていて、宿泊客と一緒に、本格的な消火訓練に参加した。爆発するドラム缶の火を、消化器で消した。それで未来が変えられたのかどうかはわからない。眺めていた僕が途中で目を覚ましてしまったから。

 

 平行する世界の同じ山荘で、僕は絵画教室に参加していた。冠水する道路と発煙筒を持った人々と、人柱になった町の住人の絵を緑色の絵の具で描いた。宗教画みたいだね、と絵画教室の女の先生は言った。

 

 

 

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2019年3月30日

天使の羽

 

 歩道を歩いていると、車道から声が聞こえた。オートバイに乗った男性が、最前列、最前列、と言いながら、左後方から走ってきた。その先の歩道では、テニスの試合が行われていた。空からは、羽毛が降ってきた。テニスの球が、ラケットで打たれて羽になったのだ。その羽毛を掻き集めて丸めると、また新しいテニスの球になった。

 

 

 

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革LOVEなゴルフのコーチ

 

 大会の前に、黒人のゴルフのコーチが僕をデパートに連れて行った。革のズボンを買えと言う。27万円もする、ワニ革のズボンだ。それを履いてプレーすれば、優勝できると言う。「見た目は大事だぞ」。僕は戸惑う。「とにかく革を買うんだ」とコーチは言うのだが。

 

 

 

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追悼番組

 

 僕たちには積もる話があった。女のコと一緒に山手線のような環状線に乗り、いつまでも降りずに、ぐるぐるとまわっていた。何周しただろう。乗り物は電車だったが、席は飛行機のようなシートだった。窓際が空いたので、僕たちはそちらに移った。

 

 そのコを家まで送った。彼女の家はデパートだった。デパートの一画が、テレビ局のスタジオになっていた。公開放送、という形になっていた。誰かの追悼番組らしい。派手な服を着た若い女性がテレビに映ろうと躍起になっていたが、女性の司会者は彼女のことを不謹慎だと言い、僕に同意を求めた。

 

 

 

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2019年3月29日

ノアの箱船

 

 安っぽいSFに出てくる丸っこい光線銃で敵と戦っていた僕らが、ふと夜空を見上げると、巨大な流れ星があった。月と火星と木星が、流れ星になって、ありえないほど地表に接近しているのだ。赤い火星のクレーターも木星の緑色の雲も、肉眼で見ることができた。

 

 そして激しい雨が降ってきた。町は水没するだろう。だが僕たちの乗り込んだ宇宙船が亜光速で海を掠めると、雨雲は消え、水は蒸発して、地上には平和が戻った。

 

 僕は胸に赤ん坊を抱きかかえていた。誰かが歌っていた、「ヒーローになるとき、僕は思いもしない、ヒーローになることを、思いもしない」

 

 僕らは海の見える丘に戻り、町の人々の悪夢を書き換えてまわることにしたが、流れ星と豪雨を記憶している住人は、どこにもいなかった。公園で出会った人々は皆、天気の話をしていた。穏やかな春の夜の雨が、などと言うのだった。

 

 

 

 

 

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白い(夢)

 

 ホテルの豪華な部屋で寝ていると、朝になって白い浮き袋が何かの話を始めた。誰かが死んで誰かが生まれたとか、誰かが出かけて誰かが帰って来たとか。

 

 僕は死にもしなかったけど生まれもしなかった。そしたら白いカーテンが揺れた。たぶん僕はもう起きて出かけた方がいいと思う。

 

 

 

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ダイバー

 

 船でパーティが。客の1人が何かの代金を支払おうとして小銭を海に落とす。海にはそのためだけにダイバーが2人待機している、拾ったコインを船上に投げて返す。

 

 

 

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2019年3月28日

観察

 

 コンサート開演までの時間を潰そうと訪れた国際政治学者の講演会には、全然人がいなかった。ホテルの宴会場のような部屋に集まった客は、僕とおばさんの2人だけ。「散歩してくるわ」と言っておばさんは外に出てしまった。

 

 学者先生と僕は、大きな窓のそばに腰掛け、ホテルの周囲を歩き回るおばさんの様子を観察していた。それは「散歩」より「冒険」と表現した方がいい感じがした。「あの人はいつ戻って来るんでしょうか?」外国語で学者と会話するのは面倒くさいな、と思っていたが、彼は日本語がペラペラだった。

 

 

 

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爬虫類

 

「恐竜は爬虫類」と言う声がして目覚めた。何と返答すればいいのか、わからない。どうやら声は、僕を起こすとき、普通に「起きなさい」と言う代わりに、「恐竜は爬虫類」と言うことにしたらしい。

 

 

 

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2019年3月27日

ジミー(夢)

 

 教室の中ほど、ジェームズ・ディーンのような感じの男のコの隣に座っていた。僕たちは留学生で、新学期の最初の手続きに来ていた。僕は番号(80)で呼ばれて、教壇の女の人のところに行き、学生証を交付してもらった。5年限の日本のパスポートのような、青い手帳だ。

 

 81番のジミーも僕と一緒について来たが、「あなたは、まだよ」とあっさり追い返されて、しょげていた。その様子が本当に映画の中のジェームズ・ディーンそっくりで、僕は彼を好きになった。

 

 

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キャベツ

 

 みんなが捨てていく、キャベツのいちばん外側の葉を、何枚かもらってきて、パスタの具にした。これを捨ててしまう人がいるなんて、信じられない話だが、タダで手に入るのは、ありがたい。そういえばもう何年も、金を払ってキャベツを買ったことがない、な。

 

 

 

 

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2019年3月26日

ゴンドラ(夢)

 

 若い女性の指揮者が、オーケストラを指揮している。自分の背丈ほどもある、巨大な楽譜を捲りながら。曲は、チャイコフスキーの5番。指揮者の乗ったゴンドラを囲む、円柱型のコンサートホール。観客も楽器を持ち、演奏に参加している。曲の盛り上がりに合わせて、指揮者のゴンドラは回転しながら上下する。この場にいられて良かった、と誰かが呟き、指揮者の長いスカートは膨らむ。

 

 

 

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拍手

 

 レジにいた女の人は僕の差し出したハガキをちらっと見て、書いてある時間はもう半分過ぎていると言ったが、「まぁ‥‥念のため」、経営責任者を呼んでくれた。

 

 奥まった場所からタキシードを着たその人が出てくる。その人と僕が握手すると、レストランの客の間から、拍手が沸き起こった。

 

 僕は、客に手を振って応えた。

 

 

 

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2019年3月25日

ゴーヤ

 

 知り合いが入院して手術を受けた。手術は成功した、という。だが僕が見てみると、彼の体は、胸から下がゴーヤになっていた。

 

 しかしそれを言って、彼を傷つけたくはなかった。「魚のウロコのようになっているね」と僕は嘘を言って、彼を慰めた。お前はゴーヤだとは言えなかった。

 

 病室には大量の赤いバスケットボール・シューズと、スナック菓子。お見舞いの品だろう。僕は何も言わずに、サンダルを引っ掛けて、病室を出た。

 

 病院の前には制服を着た女子高生がたむろしていた。僕は止めてあった自転車に乗って、坂道を下り、駅に向かった。

 

 

 

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パンツ

 

 教室のような、机がたくさん置いてある僕の部屋。男がやってきて、何のつもりだろう、ここに下着は売っていないか、と訊ねた。僕は捨てるつもりだったボロボロのパンツを見せた。穴が開いている。そこを示して、この穴を塞げば、まだ履けると思います、と言う。わかった、と男は言う。

 

 

 それをください。

 

 

 さすがに悪いと思い、僕はまだ数回しか履いてない別のパンツを包装して手渡す。

 

 

 

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ギター(夢)

 

 毎晩、毎晩、毎晩。僕は同じ夢を見ている。今日は、小さなライブハウスだった。ステージに立っていた。僕がキーボードで、もう1人のコがギター。ドラムは打ち込み。ボーカルはなし。僕が即興で弾く曲に、ギターの女のコが、よく合わせていた。髪が黒くて長くて真っすぐで、顔は見えなかったけど、きっと笑っている、と思った。本当にそうだった。こんなに幸せなことはなかった。

 

 

 

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2019年3月24日

学園祭

 

 書架とテーブルを行ったり来たり。大学の図書館で日本のマンガについて書かれた本を見ていた。僕は大きくて重い本を何冊も抱えていた‥‥。大学の構内を少し歩いて回った。階段を上ったり下りたりして、開けた場所に出ると、たくさんの人がいた。全員が学生とは思えない。小さな子供もいたし‥‥

 

 歩き回っていた僕は、何かの仮装をした職員に声をかけられた。小声すぎるフランス語は聞き取れなかったが、たぶん「ここに座りなさい(アセイエブ)」と言ってくれたのだ。木のベンチが僕の席だった。そこに腰掛けると、目の前で大勢の人たちが踊り始めた。

 

 

 

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 夢。僕は時間の真空の中でうたた寝をつづけていた。絶望した人々だけが暮らす町があるのだ。その町を建設したのは希望に満ちた人々だったが、彼らはまさか自分たちが将来その町に住むことになるとは思ってもいなかった。

 

 

 僕の乗る飛行機は、日本とヨーロッパの間に幾つもあるそんな空想の町の上空を通り過ぎていく。窓際のエコノミー席に座ってこんな上空から眺めれば、絶望にも希望にも大きな違いは見られず、どのみち、僕は大きな絶望にも大きな希望にも縁がなかった。

 

 

 

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2019年3月22日

飛行船

 

 バスで帰ろうと思い時刻表を見てみたが、次発は数時間先だった。近くには時間を潰せるような店もない。歩いて帰ることにした。以前にも歩いたことがあり、道は知っていた。イナカの幹線道路だった。

 

 赤いワンピースを着た女性がすぐ前を歩いていた。後をつけていると思われるのが嫌だったので、回り道をした。僕はすぐ脇の路地から住宅街に入っていったが、2つ角を曲がると、またその女性の後ろに出てしまった。

 

 彼女は振り返って僕を見た。よーく見ると知り合いだった。「私ノ後ヲツケテル?」と彼女は言った。「すとーかー?」違う。

 

「歩ク速度ガ同ジナノネ?」そう。

 

「私モ道ニ迷ッタ?」私も? 大丈夫、僕は迷ってない。

 

 僕たちは川岸を歩いていた。空には太陽と北極星が輝いていた。現在地を示す地図もあちらこちらにあった。川に沿って歩けば迷うわけがない。

 

 ☆

 

 僕は、いきなり飛行船の客室に。船の乗客は、女性と子供ばかり。窓の下の町には雪が積もっていた。南半球を飛んでいる? 開いた窓から吹き込んでくる風は冷たくはなかったが、危険なので閉めた方がいい、と僕は言う。その途端、船は高度を下げ‥‥

 

 飛行船は高架の鉄道に引っかかって座礁した。僕はパイロットと一緒に操縦席にいた。乗客の女子供はどこかに消え、残ったのはアメリカ人(男)の観光客のみ。鉄道の作業員と思しき男性に、ここはどこかと訊いてみるが、返ってきたのは片言の英語で、

 

 南を指差し、「こっち行くと、南極」

 

 北を差し、「あっち行くと、北極」

 

 

 

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2019年3月21日

Mon but

 

 目的地はどこか訊いた。そうすると君は、着いたところが目的地と答えた。努力して、求めつづけて、その結果辿り着いた場所、そこが目的地。だから目的地は、どこでもないし、どこでもある。そうか。僕は目を閉じて、目的地の空気を嗅いだ。

 

 

 

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2019年3月20日

ストライプ 証明問題

 

 目を覚ますと僕はずいぶん若かった。学校に行かなければならなかった。春夏の服をしまった衣装ケースを探していた。たしかあの部屋の、あそこに置いてあったはずだけど? 大昔に住んでいた実家にいる。

 

 扉を開ける。でもその部屋は、僕の記憶どおりの部屋ではなかった。あったはずの衣装ケースも箪笥も、姿見さえもなかった。

 

 僕はどこからか見つけてきた誰かのスプリングコートの上に、レイユー・ベルティカルのシャツを羽織って、鏡台の前に立ってみた。全身を映すには余程後ろに下がらなければならない。夢の中でさえ奇抜な格好だと思いつつも、それで行くことにした。

 

 授業は今日が初日だった。パイプ椅子が並べられた講堂のようなところで、僕はアジア系の男子と、白人の女子2人と固まって座った。僕たち生徒はフランス語で喋っていたが、教師は英語で指示を出した(初日ということで仏語が苦手な生徒に配慮したのだろう)。

 

 プリントが配られた。数学の証明問題を解く。命題を証明するには幾通りかの方法があり、僕たち4人は、それぞれの出身国でもっともポビュラーなやり方でそれを解いていった。

 

 

 

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2019年3月17日

特売 畑

 

 スーパーに買い物に来ていた。店員が、特売の品を手に持たせてくれたけど、それ(何か覚えていない)は家に買い置きがあった。レジには長い列ができていた。僕は結局何も買わずに、店を出た。

 

 

 畑の様子を見に行った。広い畑だった。僕の畑なのか? 知り合いの女性と、彼女の夫と思われる男性が、2人で農作業をしていた。僕たちは今年の収穫について、少し会話を交わした。

 

 

 

 

 

 

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セーター

 ソファでうたた寝していると、声が僕を呼んだ。よだれを拭いて、辺りを見回した。昼食の用意ができていた。



 昼食のあとで、図書館に出かけようとしていた。まずは服が必要だったが、ソファのカバーをめくると、それは出てきた。ベージュ色のセーター(ピュール)と、黒いジーンズ。

 セーターは新品のように見えた。

 図書館までは、何で行こう? 歩いて行くと、片道1時間はかかる。車を使っていいか、声に訊いてみた。部屋に、声がまだ残っている気配があった。君はもう出かけていたが、声は残って、家事をしていた。




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2019年3月16日

ディアベリのワルツ

 君の部屋で、君が弾くピアノを聴いていた。両手で、大きな風船を抱えていた。僕には一種の超能力があった、心で思っただけで、その風船を膨らませることができた。しかしその逆は、できないようだった。曲の盛り上がりに合わせて、僕は風船を大きくしていった。どれだけ大きくすれば、パンと音を立てて割れるだろう? キャーと笑いながら、君は両手で耳を押さえた。




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2019年3月15日

同じ夢 同じ声

 笑っているうちに、自分が何を笑っているのか、わからなくなってしまった。そのことがおかしくて、また笑った。笑いつづけるのに疲れると、眠った。それからずっと寝ていたので、今日が何日かわからなくなってしまった。準備してそろそろ出発した方がいいように思えた。

 そんなわけで、僕が待ち合わせの広場に着いたのは、約束の1ヶ月前か1週間前か1日前だった。構わず待ちつづける僕に、声がかけられた。僕の名を呼ぶ声が。また同じ夢だ。また同じ声だ。僕は辺りを見回した。「上よ」と声が言った。声が窓から身を乗り出して、勢い良く手を振っていた。




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2019年3月14日

海岸に穴

 狂人が真夏の海岸に穴を掘っていた。穴は幾つもあった。彼は人を殺して埋めるのだと言った。穴の脇ではカップルが水着で抱き合っていた。

 狂人が警官たちを案内していた。通路には小さなお店が並んでいた。そのうちの1つに彼は入り、黒い油性のマジックを買った。そのマジックで店番の人がつけていたお面に落書きをした。警官たちは見て見ぬふりをしていた。



 古いホテルのような洋館の2階に、狂人が警官たちを連れてきた。そこが犯罪者たちのアジトだった。おれたちのこと、ニュースは何と言ってるかい? ビートたけしに似たリーダー格の男が訊いた。

 何も言ってない、そういう報道はないよ、と警官は言った。




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変な角度 声

 広場の壁は、地面と垂直ではなかった。55度とか75度とかの変な角度で、僕はそこに寄りかかって、声を待っていた。声と待ち合わせをしていた。

 気づくと、壁が90度になった。突然に。そして声が、僕の名を呼ぶ。僕は辺りを見回す。「上よ」と声が言う。声が窓から身を乗り出して、手を振っている‥‥




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2019年3月13日

砂漠 雨 ケンゾー

 アパルトマンの窓から身を乗り出して下を見ると、超大型のモーターバイクが何台か停まっていた。いったい誰の客だろう。というかいつから停まっているのだろう。僕は自転車で出かけることにした。スピードを出して走っていると、前を行くトラックが急停止して、土砂を積んだ荷台に頭から突っ込みそうになった。

 僕は経営する輸入チョコレート専門店で、客の女性に商品をアピールしていた。砂漠のようにビターで、雨のようにスイート、とか何とか。すぐ隣にはスーパーがあって、チョコレートならそこでも買えるのだ。差別化を図らなければ。

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 ファッション雑誌の街角スナップ、僕が愛用しているケンゾーの靴を履いたヨーロッパの若者が映っていた。この靴が人と被ったのは初めてだ。




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2019年3月12日

百円札

 缶コーヒーの代金を、大昔の百円札で支払おうとしているおじいさんがいたが、機械が受け取ってくれないようだった。役に立たないな、とおじいさんは言い、そのお札を僕にくれた。

 僕は代わりに百円玉を差し出したが、受け取ってもらえなかった。

「これはな、使えねぇんだよ、100円の価値はない、ゼロだ」

 おじいさんは去った。見ていると僕の手の中で百円札も溶けていった。




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statu quo, voix

 待ち合わせの広場に着いた。約束より少し早く着いた。花束とスーツケースを手に、そのままの状態で身動きせず待った。しばらくすると僕の名を呼ぶ声がした。ステイタス・クォーを解除して、辺りを見回した。「上よ」と声が言った。声が窓から身を乗り出して、手を振っていた。




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エレベーター 犬

 最上階でエレベーターを待っていた。ずっと長いこと待っていた。やっと扉が開いた。中から大きな黒い犬を連れた老人の団体が出てきた。ゆっくり出てきた。最後の1人と1匹が降りると、僕が乗り込む前に扉は閉じた。




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ファーストクラス

 カルテに「ファーストクラス」と記載のある少年が病院のベッドでグーグー寝ていた。




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2019年3月10日

サーカス

 小型のガンダムに乗った人間と猛獣が戦うサーカスだった。もちろん「ごっこ」なのだが、加減がわからなくなった猛獣たちが暴走し始めた。ガンダムに乗った男は象の足下の地雷を狙って銃を撃つが、全弾外してしまった。




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2019年3月 9日

占い師(夢)

 お前は自分のしたいことが何でも好きにできる。占い師がそう言うので、僕は僕たちの法皇と聖母を呼んだ。僕の実父と義理の母だ。義理の父と実母だったか。占い師は驚いた。お前にはそんなコネがあったのか。それなら本当に何でもできるはずだ。




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テフロン 黄色い砂

 扉が開いた。電車に乗り込んだ。僕はパジャマの上に、ジャケットを引っ掛けていた。満員の車内、隣に立った女子高生が、不思議そうに僕の服を見て、手を触れ、素材は何かと訊いてくる。ただの化学繊維だ。

 僕はナイロンと答えたかったのに、間違ってテフロンと言ってしまう。その場面ではもう車内ではなく、僕たちは人気のない真昼の住宅街を歩いている。留守宅に上がり込んで、キッチンで眠った。

 始まる始まる。あるいはもう始まっている。僕はまた電車に乗り、美術館へ向かっている。しかし午後5時。そろそろ閉館だと気づいた。途中の駅で降りて引き返そう。帰りに本屋に寄ろう。

 革靴を脱ぎ、座席で寝ていた。景色が流れた。起き上がり、靴ひもを締めなおす。足下に、黄色い紙袋が落ちていた。何だろう。中身は砂のようだ。手に取ると、前の座席の乗客の視線が痛かった。




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卓球

 黒いモニターは、四次元空間を映し出していて、その奥からコートに、白い卓球の球が打ち込まれてきた。僕はラケットで、打ち返した。異次元にいる、姿の見えない相手とも、こうして卓球を通じて、繋がることができる。高校の体育館のような、ありふれた体育館で。

 僕の見る夢は、僕には見えないところで、僕の現実と繋がっている。その見えないところを、見てみたいと思う。形になってしまうと、きっとこの四次元モニターのような、ちゃちなSFっぽい仕掛けなのだが。




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2019年3月 8日

違いを出す(夢)

 僕たちには娘がいた。双子だ。そっくりで、正直見分けがつかない。違いを出すために、別々に育てることにした。お姉ちゃんは僕と一緒に、日本で暮らす。妹の方は女房と一緒に、外国暮らしだ。




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2019年3月 7日

ペットボトル

 師匠に飲みかけの水をもらった(実話)。

 師匠は社会的に非常に高い地位にある。ヘレン・ケラーとガンジーの次くらいの場所に位置している。師匠の飲みかけを飲むことでそれにあやかりたいという気持ちがあった。それでもやはり水はばっちい感じがした。これは何の試練なのだろう。散々悩んだ末に、ホテルに持ち帰り、部屋の電気ポットでお湯にして、インスタントコーヒーを淹れ飲むことにした。




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プラス・ワン

 僕は一生分のウィンクをもらった。君は最近ウィンクをしなくなった。最近はウィンクの代わりに、ピースサインで記念写真に収まる。僕はカメラの後ろで同じようなピースサインをつくり、カニのように指を開いたり閉じたりして、君を笑わせる。



 僕はそうして、一生分プラス1のウィンクをもらうのだ。




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革靴  5番アイアン  ラーメン

 何かの化学反応(リアクション・シミック)だろうか、黒い革靴を固い布で磨くと、青く変色した。

 その靴を履いて、エレベーターで下に降りた。共演の役者たちと、一緒だった。僕たちはその建物の中で、映画の撮影をしていた。監督が持っている、茶色のボストンバッグ。気に入ったので撮影終了後にもらえないか、頼んでみるつもりだった。「無理だろ」「じゃ5番アイアンとか、頼んでみようかな」「ゴルフやるの?」「やらない」

 建物の下層階は、デパートになっていた。僕たちはそこのレストランで、ランチにする。みんなには先に行ってもらった。僕は本屋で、探し物があったから。

 5分ほど遅れてレストランに到着すると、みんなはもう、料理を注文し終えていた。僕もアジア系のウェイトレスを呼んで、鶏肉のラーメンを注文した。「私もそれにしたの」と共演の女優は言った。「いい選択です」とウェイトレスも言った。




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2019年3月 5日

招待客

 僕はあるコンサートに招待されてやって来た。僕の父と母も招待されていたのだが、2人とも「行く」とも「行かない」とも何の返事もせず、結局会場には来なかった。僕は両親の非礼を詫びた。主催者はやはり少し怒っていたようだ。




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2019年3月 4日

英雄たち

 武装した4人の男(内1人は髪が長くて女のように見える)が砂漠の中にある小学校へ向かって歩いていき、フェンスを破り、校庭に侵入した途端、付近に潜んでいた子供たち数百人が、スマホを手に急にあらわれ、男たちを取り囲み、記念撮影に応じるよう迫った。




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2019年3月 3日

ウロウロ

 ふと気づくと、さっきまで履いていた靴がなかった。僕は靴下で辺りをウロウロし、靴を探しまわった。女子更衣室の中まで探したが、見つからない。警察に届けようかと思っていたところで、履いていたのより新しく綺麗な靴が出てきた。この靴がそうなんじゃないか、とみんなが言う。誰かが笑って、僕の尻をつねった。騙されたような気分だったが、サイズもぴったりだったので、それを履いて帰ることにした。




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隠し子

 ジャングルジムと滑り台のある公園を抜け、母親の運転する車で家に帰った。空には異常に大きな月が出ていて、夜の公園は真昼の明るさ。

 家に着くと、3人の妹たちが、父親のことで大騒ぎをしていた。「父に隠し子がいた」「双子の女の子だった」「白人だった」ということらしい。父はその双子を両手に抱いて家を出て行ったという。

 夕食は当分出てきそうになかった。諦めて僕はソファに腰掛け、新聞のコラムを読んだ。野球を題材にした小説や映画についての記事だ。




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2019年3月 1日

フェイク1978

 僕が誘拐された、というニュースが流れる。でも僕は、友達の家に遊びに行ってるだけだ。家の者が心配しているだろう。僕は電話を借りて自宅にかける。2度のかけ間違いの後、ようやく自宅のベルが鳴る。

 夕暮れどきの町に、電話のベルが響き渡る。誰も出ない。僕の家にも、町にも、誰もいない。僕は1978年に、小学生のとき住んでいた家に、電話をかけてしまったことに気づく。あの家は確か町ごと消えてしまったはずだが。




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