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2019年4月27日

車内コンサート

 

 僕は床で眠っていたようだ。目覚めるとそこは、大きな机と本棚のある書斎のような部屋だった。机の上にもたくさんの本が積んである。読んだことがある小説ばかりだったが、そのどれもがオリジナルより面白く書き直してある。移動中に読み直してみようと思い、僕は『1Q84(改)』を手にとった。

 

 高架を走る無蓋の鉄道の車内でコンサートがある。駅はホテルの目の前にあった。鉄道というよりも、これは巨大なジェットコースターと呼んだ方がいい。正方形の車内には数百人の乗客、兼観客。町の中心部とホテルを結ぶ路線だ。

 

 空気に包まれた空気の中に、僕たちを包みこむような、気持ちのよい夏の午後だった。コンサートはなかなか始まらなかったが、気にする者はなかった。左の列に座った乗客たちが、ヨーロッパの民謡を合唱し始めた。車内放送は最初英語で、その後日本語で、その歌の解説をしてくれた。FMのDJみたいに。

 

 同じ列車で、ホテルに戻った。22時になっていた。結局車内でのコンサートはなかった。乗る列車を間違えたのかも知れない。ホテルの前には、インド料理の出店が。夜も遅いし、もっと軽い食事がしたかったのだが、インド料理以外の選択肢はないようだ。白人の宿泊客は気にせずフルコースの注文をして、食べ切れなかった料理は残している。

 

 

 

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