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2019年8月20日

Bマイナーのソナタ

 

 君が日本語を話している夢を見た。ネイティブのように、自然な日本語を。いつ勉強したんだろう、と僕は不思議に思う。

 

 朝、君は先に起きて、ロビーでピアノを弾いていた。曲は月光ソナタで、それをわざと、変ロ短調か何か、別の調に移調して演っている。髪はボサボサで、パジャマのまま。

 

 僕は近くの椅子に腰掛け、曲の終わりまで聴いていた。気づくと、いつの間にか演奏は終っていた。そこで君に声をかけてきたホテルのスタッフがいる。一言か二言、話した後で、君は振り向いて、

 

「ほら、クリーニング、仕上がってるよ」とハンガーに掛けられたスーツを僕に渡した。

 

 

 

 

 僕は大きな腕時計をしていた。誰かが時間を訊くけど、文字盤も数字も針も全部黒いので、今何時なのかさっぱりわからない。

 

 

 

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