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2019年12月17日

褒めレター

 

 またラブレターを書いて、送った。内容は愛の言葉というより、褒め言葉だった。ここを褒めれば喜ぶんじゃないかな、というところを褒めて褒めて褒めまくる。それが上手くツボにハマれば返事が来る。完璧な褒め言葉だわ、と君も僕を褒めてくれる。

 

 世界にここまで日常的に私を褒めてくれる人はいない、と君は言うが、その言葉だけでは、僕は愛されているのか、ただ単に感謝されているだけなのかわからない。でも君にはわかるのだ。自分は褒められているのか。それとも愛されているのか。そもそもその2つを分けて考える必要はあるのか。

 

 僕には決してわからないその違いが。

 

 君を一生褒めつづけたい、という言葉で僕は、プロポーズした。永遠の愛を僕は誓えない。永遠の褒め言葉なら約束できる。一生の間、毎日欠かさず君を褒める。君は真顔で答えた。私もあなたに永遠に褒められたい。

 

 僕はわからない。僕は愛しているのか。それとも褒めているのか。そもそもその2つを分けて考える必要はあるのか。ただ1つだけわかることがある。誰かを永遠に愛しつづけるのは難しい。しかし君を永遠に褒めつづけることはできるのだ。僕ならば、ごく簡単に。

 

 

 

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