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2020年1月22日

空き部屋の幽霊

 

 僕は幽霊になって、空き部屋に住んでいる。部屋の前は大通りで、大勢の人が行き交っている。その全員が、僕の部屋の鍵を持っていて、中に入って来ようとする。

 

「出て行ってくれ、ここは僕の部屋だ」と僕は訴える。だがその声は届かない。幽霊の僕は声を持たない。

 

 ドアチェーンを掛けておけばいいだろう、と僕は気づく。しかしチェーンは簡単に引き千切られてしまう。

 

 大通りには交通整理の婦警さんが出ている。警察に訴えてみよう、と僕は決意する。声は届くかも知れないし、届かないかも知れないが。

 

 

 

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