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2020年5月31日

集団登校                                                                  

 

 バスタブの中で眠っていると、赤いランドセルを背負った小学校6年の娘がやってきて、集団登校のリーダーになったことを、誇らしげに僕に報告した。

 

 目を開けた。そうすると時間が巻き戻った。僕は高校生になっていた。集団登校? 思い出した。僕は学校に行ってない。ほとんど登校してない。行くのは1ヶ月に1回くらいだ。いずれ退学になるだろう。

 

 湯が冷めてきた。風呂から上がると、僕は裸のまま、床に寝転がり、目を閉じる。また思い出した。記憶が完全に蘇った。1つの国と同じくらいの広さのある大きな家に、僕は1人で住んでいた。そうだった。家の外に出るのに、何千㌔も歩かねばならなかった。

 

 玄関に辿り着くころには、僕は大人になっているだろう。そのときにはもう、高校生でも大学生でもない。扉を開けると、駅だった。電車には乗らず、僕は坂を下りた。夜の湖を目指して、目を閉じたまま歩きつづけた。すぐに着くだろう。

 

 

 

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シャンプー                                                                  

 

 僕の目の下で、女の人が、洗面台に頭を突っ込み、その長い栗色の髪を洗っていた。

 

 

 

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背中の子                                                                  

 

 僕は背中に女の子をおぶっていると思っていたが、それは思い込みだったのかも知れない。僕がおぶっていたのは、おばあさんだったのかも知れない。そう仮定すると、辻褄が合うことがいくつかある。

 

 小さな女の子が、大人用の自転車に乗って家に帰ろうとしていた。あれではペダルに足が届かず、漕げないだろう。見かねて僕は、女の子をおぶって、家まで送っていくことにした。自転車に跨がり、女の子の指示通りに進んだ。

 

 途中、デパートのような商業施設に入った。女の子は、その施設内の、児童図書館へ行くように言う。図書館の中でも、僕たちは自転車に乗ったままだ。

 

 図書館に入った頃から、背中の子は、突然何も言わなくなった。僕の首にしがみついて、動かなくなった。床で絵本を読んでいた白人の子供たちが、何か言いたげな目で、僕たちを見上げる。でも僕の背中の子を見ると、結局何も言わず、道を空けてくれるのだった。

 

 

 

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2020年5月30日

スーパーボール                                                                  

 

 スーツの男が家に帰ってきた。僕たちは話をしたかった。でも女房が仕事中だった。うるさいから寝てくれと言う。

 

 スーツの男には着替えて寝室に行ってもらった。僕は女房と一緒に、ずっと朝まで起きていた。

 

 朝食の時間になったので、スーツの男を起こしに行った。男はもう起きていた。昨夜は話せなくて残念だった、と言った。

 

 僕は大きめのスーパーボールに、男へのメッセージを書いて渡していた。読んでくれたかい? でも見てみると、スーパーボールには何も書かれてなかった。

 

  

Mpu

 

 

 その部屋の鏡に映る僕は、首に黒いリボンをしていて、贈り物のようだった。そうだった。今日の僕は贈り物なのだ。誰に贈られるのだろう。どんなメッセージが込められるのだろう。

 

 

 

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ニキビ                                                                  

 

 店のカラオケで男性が、マイウェイとかそんな感じの歌を歌っている間に、その連れの若い女性が、僕に悩みを告白した。ニキビについて。気にすることはない、と僕は答えて、そのコの頬の白いニキビにキスした。

 

 若いときにニキビに悩まされた人は、いつまでも若いままだ。肌の老化のスピードが緩やかなんだ。逆にニキビが出なかった人の肌は、あっという間に老ける。若いうちは綺麗だけどね。

 

 

 

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蛇行する虹                                                                  

 

 湖の畔。何かの集会だった。トランプ大統領が来るという噂もあったが、嘘だろう。僕たちは椅子に座って、ステージが設営されていく様子を眺めていた。しかし夕方まで待っても、結局、何も始まらなかった。

 

 空を見上げると、湖の上に虹の橋ができていく最中だった。見ろよ、と僕は隣の男性に声をかけた。虹の橋が架かる、その瞬間を目撃できるなんて。虹は風に流され、蛇行していた。蛇行する虹を見たのも初めてだ。まるでオーロラだった。夏の空にかかるオーロラだった。

 

 

 

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2020年5月29日

王様が城に                                                                  

 

 王様が城に帰還したとき、お抱えの植物学者は崖で珍しい花を採取しているところだった。それは多肉植物のようである。鉢植えにして僕の部屋に飾った。

 

 

 

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改革派                                                                  

 

 世界中で選挙があった。同じ日に投票があった。改革派が勝つのか? 世界は変わるのか? 僕はテレビに釘付けだった。

 

 

 

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人質                                                                  

 

 女房が旅行から戻ってきた。洗濯物が入った段ボール箱が、洗濯機の脇に積み上げられていく。もちろん(?)そんなものは後だ。僕は、風呂に入りたかった。風呂で歯を磨こうと思った。

 

 バスタブの周りには観葉植物の鉢が置かれていて、いつも僕が置いている歯ブラシとコップは消えていた。歯ブラシはテレビの横に移動していた。女房はテレビで高校野球の録画を見ている。歯ブラシを返してほしい、と僕は女房に頼んだ。

 

 

 

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2020年5月28日

ダンス・ミュージック                                                                  

 

 僕は君の肩や腰に手を当て、音楽を聴いていた。僕は耳が聞こえなくなっていたが、そうやって君に触れ、感覚を共有することで、聴いていたのだ。踊るようにして、聴いていたのだ。

 

 

 

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2020年5月27日

待ち合わせ                                                                  

 

 待ち合わせのレストラン。君はまだ来ない。先に到着した僕は、2人分の料理を注文し、待たずに食べ始めた。

 

 ふと見ると、隣のテーブルの女のところにも、2人分の料理が運ばれてくる。女と目が合う。

 

 何か‥‥

 

 僕はあなたの質問に答えようとして、あなたがどんな人なのか考えている。

 

「でもあなたは人間ではないんだよね‥‥?」

 

「生きていない。でも死んでいるわけでもない」

 

 

 

「気づかなかったの?」と言いながら、君が突然僕の目の前にあらわれた。

 

 ウェイトレスが僕の名を呼ぶ。「‥‥ご注文は以上でしょうか?」僕は顔を上げた。

 

 

 

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お花畑                                                                  

 

 君と白いお花畑に座っている。花が白く発光している。その白い花は雪のように見える。空は薄暗い。

 

 カジャグーグーの曲がかかっているディスコ。台の上には誰かの忘れ物が。またクマのぬいぐるみだ‥‥

 

 

 

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2020年5月26日

銃撃                                                                  

 

 僕たちは車で逃げていた。追っ手が銃撃してきて、君は身を伏せた。弾は僕たちを逸れていく。絶対に当たらない。僕たちは死なない。

 

 僕たちは生きている。生きているから僕たちは強い。ただそれだけのことを誰も理解できない。

 

 死んでいる人たちには説明ができないことを、僕たちは理解することができる。僕たちは生きているから。

 

 

 

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2020年5月25日

紫の花                                                                  

 

 荷台に家を積んだトラックを運転していた。引っ越しだ。見晴らしのいい丘の上にその家はあった。僕の家だ。

 

 庭には花が咲いていた。赤やピンクや紫の花だ。花とはお別れだ。記念に写真を撮った。跡地に美術館が建った。写真は長いことそこに飾られていた。

 

 

 

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おとしもの                                                                  

 

 その建物の中の僕の部屋に入るためには、まず非常階段を上がって屋上に出なけりゃならない。入り口はそこにしかない。

 

 屋上には毎日いろんな落とし物がある。昨日はぬいぐるみが落ちていたし、今日は鍵が。でもその鍵もぬいぐるみも、さっき見たときにはなくなっていた。

 

 今日は雨が降っていた。ついさっきまで降っていた。けれどもう上がった。階段を上がりきったところの水たまりも消えていた。鍵はその水の中にあったのに。

 

 

 

 向かいには画廊がある。朝から晩までやってる。閉まっているのを見たことがない。その画廊を僕は自宅のリビングのように活用していた。そこに友達を招待したりしてた。

 

 

 

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2020年5月24日

日本ノ友達ノ名前                                                                  

 

 手渡されたその本を借りることにした。図書館を訪れると司書のお姉さんが小松左京をお薦めしてきたのだった。

 でも家に帰って見てみると、その本の作者は村上春樹になっていた。いい本だったけど、何度か読んだことがあった。話の展開も知っていた。主人公がどんな目に合うのか。そしてそれを見て僕がどんな気持ちになるのか。僕は読む前から

「そんな気持ち」

になっていた。

 

 

 夜には君と会い少し話した。

 僕が頭の中で日本語で考えたことを、フランス語にして話すと、君はそのフランス語をまた違う言語にしてパソコン画面の向こうの先生に伝える。僕の知らない外国語だ。君の喋る「日本」という単語と、「友達」という単語がかろうじて聞き取れるくらいだ(そして僕の名前と)。

 僕の名前を聞いて先生は頷き、笑顔になった。先生が外国語で答えるのを、君がまた別の外国語にした。その言葉はダイレクトに僕に届き、

 頭の中から最初の日本語を追い出してしまった。

 

 

 

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2020年5月23日

手を温める                                                                  

 

 とても大事なお客様が来る。店のオーナーの女性がやってきて、僕たち深夜勤のウェイターに告げた。その24時間営業のレストランで、僕は深夜のウェイターをしていた。大事な客というのは、自称霊能力者で、昼間によく来るらしいのだが、深夜勤の僕たちは知らない。

 

 霊能力者のおばさんは、他人の手や足や、内蔵を温めることができるそうだ。病気を治す力がある、と考えている人もいる。それで、と僕は訊いた。その人は何しに来るんですか? オーナーは答えた。「手を温めるために」。自分の手を温めるために。

 

 

 

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魔法使いの姉妹と父                                                                  

 

 窓から部屋に入った。もう夜は明けていた。その女のコと僕には羽が生えていて、部屋まで飛んで帰ってきたのだった。

 

 見てみると、そのコは足の指に怪我をしていた。どこでぶつけたのだろう。僕が絆創膏を貼ってあげていると、彼女の父親が起き出してきた。別に悪いことをしていたわけではない。しかし彼女は隠れろと言う。

 

 だが隠れる場所などなかった。冷蔵庫の脇に立った僕は、彼女の父親に頭を下げた。挨拶だろうか、ここは謝罪が先か?

 

 彼女の妹がやってきて、僕にウインクした。すると僕の声は父親には聞こえず、姿も見えなくなったようだ。

 

 

 

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2020年5月22日

ソフィア                                                                  

 

 君とブルガリアに行く。初めて訪れる国だ。まず君の国へ行き、君を迎えに行き、そこから2人でソフィア行きの飛行機に乗る。

 

 そこで目が覚めた。枕元のメモに、ひとこと「ソフィア」とだけ記し、僕は本当にソフィア行きの飛行機を探し始めた。

 

 

 

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高校野球の録画                                                                  

 

 夢から覚めても、まだ夢の中で、普通に眠れなくなってしまい、起きてトイレに行った。見てみると1階のリビングに、明かりが点いている。遅くに帰宅した女房が、高校野球の録画を見ながら、掃除機をかけているのだ。カーペットを剥がして、大々的にやっているのに、まったく音がしない。2階で寝ている女房は、きっとこんな夢を見ているのだと思った。

 

 

 

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2020年5月21日

パタパタ                                                                  

 

 店を出ると、夜だった。いつの間にか、雨も上がっていた。僕は大きなスーツケースを引いて、宿泊先まで歩いた。以前に来たことがある、ヨーロッパの町だ。それほど遅い時間ではない。なのに人通りはほとんどなかった。

 

 様子のおかしいおじさんが、手を何かパタパタさせている。外に出てるのは、そのおじさんくらいだ。害はなさそうだけど、目を合わすのは避けた。

 

 閉店した食料品店の前で、男の人が2人、話をしている。僕が通りかかると、彼らの方から「ボンジュール」と声をかけてきた。彼らより大きな声で、僕も挨拶を返した。すると樹が揺れて、声で枝が揺れて、 木の葉についた雨水が落ちてきた。

 

 

 

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エッシャー                                                                  

 

 最上階の僕の部屋に、老人たちが集まっていた。僕の2人の子供と、遊んでくれている。朝になり、僕はみんなを残して部屋を出た。エレベーターはなかったので、階段で下りた。老人たちへのお礼の手紙を、扉に貼っておく。気づけば、読むだろう。

 

 不思議なつくりの建物で、居住区より、廊下や階段のスペースの方がずっと広いのだ。入り組んだ通路を抜けて、エッシャーの騙し絵に出てきそうな階段を、僕は永遠に下りているような気がする(それでもまだ下がある)。

 

 若い男と、女が通路で話していた。「また8年後、泊まりにくる」と女は言った。8年? 時間の進み方も、少しズレている。

 

 

 

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瞬間接着剤                                                                  

 

 巨大豪華客船のようなヘリコプターが、ホバリングしていた。あれは本当に、味方のヘリなのだろうか、と疑いながらも、着陸予定地まで、僕たちは急いだ。

 

 だが行ってみると、ヘリは石像になっていた。ただの石に。僕たちが石像を蹴飛ばしているところに、敵がやってきた。子供たちが、捕まりそうになった。

 

 だが子供たちは、手にしていた瞬間接着剤を敵の目に流し込み、日めくりの大きなカレンダーの後ろへ逃れた。

 

 

 

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ボウイ                                                                  

 

 ボウイ(故)が入院していた。頭に怪我をしたらしい。包帯を巻いている。

 

 僕も病院にいた。僕はなぜいるのだろう。外には出られなかったが、ボウイと話す機会もなかった。ボウイが電話で誰かと話すのを、遠くから見ていた。

 

 

 

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2020年5月20日

猫猿の仲                                                                  

 

 僕は森に住む猿だった。狩りのためその森を何日か留守にしていた。狩りが終った。戻ってきた。すると森には大猫が住み着いていた。僕たちの森なのに。しかし話が通じる相手ではなかった。僕を見て猫は大欠伸した。

 

 

 

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サポート                                                                  

 

 部屋には何人かの男女がいた。大きな窓からは広場を見下ろすことができた。広場には大勢の人がいた。男女が窓辺で歌うのだ。1人ずつ順番に。

 

 歌い手たちは人生に絶望していた。自殺を考えていたが何とか思いとどまった。その経験を歌にしたのだ。僕の役目は彼らのサポートだった。

 

 

 

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かくれんぼ                                                                  

 

 2階建てのペンションだった。仲間たちと2階を借り切って泊まった。僕はドアの陰に隠れていた。みんなを驚かせようとして。いや僕だけじゃなかった。誰も部屋に入ろうとせず、誰もが扉の陰に隠れた。そして扉が開かれるのを待った。

 

 

 

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2020年5月18日

テレビの中                                                                  

 

 テレビの連続ドラマに僕が出ていた。そんなものに出た記憶はなかったが、一方で僕はセリフを覚えてもいた。ドラマの僕が喋る前に、そのセリフを言ってみせ、周囲の人を驚かせる。「あれはあなたなの?」テレビの中の僕を指差し君が訊いた。そうだ。「あれは僕だ」

 

 

 

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綱渡り                                                                  

 

 僕はその建物の上の方まで行った。普通に階段は使わず、手すりをよじ上ったり、わざと面倒くさいやり方を選んだ。屋上に出た。隣のビルまでロープが張ってあり、強制ではないが、その上を歩け、ということらしかった。

 

 

 

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美術雑誌                                                                  

 

 先進気鋭の作家として、美術雑誌に僕が載った。しかし友達は誰も信じようとせず、僕を嘘つき扱いする。僕は友人たちの前に、その雑誌を持っていき、ページを捲った。まず目次を。ほら、ここに僕の名前がある。そしてそのページを開いた。

 

 

 

 記事を記念に撮影しておこうと思い、僕はカメラを構えた。ずしりと重い、旧型の一眼レフだ。すると警備員がすっ飛んできて、ここではそのカメラは使用禁止だと言った。バッテリーから発火する恐れがあると。

 

 

 

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登校日                                                                  

 

 先生は僕たちに、日曜も登校するように言った。授業はないが、代表で誰かが来て、戸締まりを確認して欲しいと。それで僕は学校へ行った。5階の教室まで階段を上がった。手にジーンズを持っていた。ちゃんと服は着ていたと思うが、制服を着ていたのかどうかは覚えていない。教室に入った。教室には僕以外の生徒もいて、普通に授業が始まった。

 

 

 

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ギターピアノ                                                                  

 

 ギターを弾いているつもりだったが、出てきたのはピアノの音だった。不思議なギターだった。僕は指先で、鍵盤を弾くようにして、そのギターの弦をあちこち押すのだった。

 

 

 

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2020年5月17日

スキップ                                                                  

 

 白い服を着た少女がスキップしながら光速で道を横断してきた。「白い服を着た少女」。どうも最近はこれが多いような気がする。少女は、ずっと僕を見ていた。言いたいことがあるのだ。目で何か語りかけてきた。僕は声をかけようとする。彼女の唇が先に動いた。

 

 

 

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お弁当                                                                  

 

 僕は高校生だった。制服を着ていた。君も高校生だった。

 

 教室のいちばん前の席で授業を受けた。

 

 昼休みになった。お弁当を食べる。僕は弁当箱の中に、ご飯しか入れてなかった。君がおかずを分けてくれた。キムチ。パテは手づくりだ。

 

 午後の授業も、僕はまたいちばん前の席に座った。

 

 

 

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2020年5月16日

ギター弾き語り                                                                  

 

 レコード店の中で、ラジオの放送をしていた。僕と、女のコと、もう1人、男か女かわからない、美しい生物。

 

 美しい生物と女のコは、斉藤和義の話をしていた。どの曲がベストか。3曲選ぶことになった。

 

 僕はその人のファンというわけではなく、3曲も選べなかった。代わりに、ギターを弾いて歌った。即興でつくった、斉藤和義ふうの歌を。

 

 その歌が話題になり、僕はデビューすることになった。

 

 

 

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チョコレート・ケーキ                                                                  

 

 車を運転していた。2座の小さなスポーツカーだ。真っすぐな道で、最初はスピードをかなり出せていたが、だんだんと混んできた。車間距離も詰まってきた。日も落ちてきた。

 

 僕は道路脇の店に車を入れた。軽い食事ができるところだ。店で僕は、ケーキを注文した。出てきたケーキのチョコレートの部分に、僕は火をつけた。すると虹色の炎が上がった。

 

 

 

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2020年5月15日

ハワイから来た客                                                                  

 

 起床すると、もう夕方だった。寝室のカーテンは閉めたままにした。外は晴れているのかわからない。隣の部屋に行く。そこでは僕より若い20代の男女が、僕の両親のふりをしていた。

 

 夕食の時間で、ハワイから客が来ていた。10代の少女で、髪が長かった。髪で顔はよく見えなかった。僕はハワイのことを訊いてみよう、と思った。ところで夕食はコタツで取るのだという。

 

 

 

 ‥‥その人の何かと、僕の何かを、交換したのだったが、僕は何を受け取って、何を差し出したのか、忘れてしまった。「その人」が誰なのかも、思い出せない。

 

 ハワイから来たふりをしている少女なのだろうか、僕が受け取ったのは。あるいは「その人」は。

 

 

 

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背中と足                                                                  

 

 女性たちの笑顔が、僕の周りにあった。僕は自分の背中を見ようとして、首と体をぐるぐると回すのだったが、その様子を見て、女性たちはさらに笑顔になった。

 

 背中じゃないよ、と彼女たちの1人が言った。足かも知れないね、また別の1人が言った。それで自分の足や靴を見ようとすると、女性たちは僕の背中の方に回った。

 

 

 

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記憶喪失                                                                  

 

 その老人の記憶は1日しか保たなかった。寝て起きると、昨日のことはすべて忘れていた。僕たち夫婦は、彼に毎朝結婚の報告をした。彼はとても喜んで、「奥さんを大事にしなさい」と言ってくれた。僕はそのとおりにした。新婚当初の気持ちを僕が何年も持ち続けることができたのは、彼のお陰だった。

 

 その彼が、ついに亡くなった。電話で連絡を受けた僕は、涙が止まらなくなった。何があったのかと心配する女房に向かって、泣きながら僕は君を大事にすると言った。今日中に結婚してほしいと頼んだ

 

 

 

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2020年5月14日

田園ソナタ                                                                  

 

 僕はいつもの夢の中にいる。あの広い家に住んでいた。午前11時の光が照らすテーブルの上には赤いトマトがあり、それを齧りながら僕は思った。この家には住んでいる僕さえ知らないでいる部屋が幾つもある。ずっと長いこと住んでいるのに。この先に廊下がつづいていたのか、ここにこんな気持ちのいい部屋があったのか、ということがまだある。

 

 その部屋にいると君の弾くピアノが聴こえてくる。ベートーベンの田園ソナタに似ているが、ちょっと違う、違う、と思っている内に、途中からオリジナルの曲に変わった。目を覚ますとその曲は終ってしまうが、夢のストーリーは少なくとも午後3時まではつづく。僕は昼寝するだろう。

 

 

 

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2020年5月13日

黒い僕                                                                  

 

 そのアイドルのコが、見つめる、瞳に映った僕は、若い黒人だった。小柄で、痩せていて、少し、怯えているようにも見えた。余りにも、若すぎるせいだろうか、そう見えるのは。

 

「帰るの? 待って、家まで送って行く」。そのコは、黒い僕に言った。

 

 そのコの家の玄関先には、花束を抱えた男が群がっている。中でも、ひときわ背が高く、ハンサムな白人が、僕を見た。「約束してるんだ」と僕は言った。

 

 彼は無言だった。しかしその表情は、とても豊かだ。お前のような、貧乏な黒人が、彼女とつき合えるわけがないだろう、という目で、僕を見るのだ。

 

 

 

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予約受付                                                                  

 

 中2階、エスカレーターを降りたところで、ディナーの予約を受付ていた。何人かの客と一緒に並んだが、僕の順番はすぐ来た。昨夜と同じ料理を予約した。しかたない。選択肢は、そう多くはなかった。

 

 もう何日、このホテルに閉じ込められているのだろう。帰ることも、先に進むこともできずにいた。夕食の時間になり、いつもの席に座っていると、他の宿泊客の会話が、聞こえてきた。昼間に、外出したという。町には、オープンしているレストランが、何軒かあるらしい。本当か。僕も、久しぶりに外出してみようかと思った。明日は。

 

 

 

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赤いスマートフォン                                                                  

 

 部屋には小さな女の子が2人、その母親と思しき若い女性が1人。僕は床に寝そべって、もやしと豆の入ったヨーグルトを食べている。不味くはない。

 

 女の子は本当に小さい。身長が25cmくらいしかない。どう考えても、サイズがおかしい。

 

 居間の大きなテレビを見ているのは、女性の兄姉か、両親か。この家で僕は、どういう立場なのだろう。

 

 もう、寝室に引き上げようと思う。テーブルの上に、スマホが置いたままだ。子供たちの母親のスマホと、僕のスマホ。両方とも同じ赤い色をしていて、見分けがつかない。

 

 

 

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2020年5月12日

リンゴ                                                                  

 

 野球をするのにボールは黄色いリンゴだった。

 

 

 

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赤い光                                                                  

 

 誰かが中2階から身を乗り出し、下を覗き込んでまた顔を引っ込める。到着した空港で。入国審査のための、特別な部屋に案内された。赤いライトが、部屋の中を照らしている。入り口付近にはテーブルがあり、食事をしている人もいる。その奥に、空港施設のミニチュア模型が設置してある。

 

 と思ったら違った。原寸大の、本物の空港だ。赤い光に照らされて、僕が大きくなったのか。世界が縮んだのか。ミニチュアの入国審査室で、係員が僕を手招きしている。

 

 

 

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ジオラマ                                                                  

 

 現代美術の作品が展示されていたのは、天井の高いレストランだった。人々が食事をする様子が、作品として展示されている。数人分の料理が出されているテーブルで、席について食事をしているのは1人だけだ。どのテーブルも、そうなのだ。何を暗示しているのか、非常に興味深い。

 

 レストランの中央には鉄道のジオラマが置いてあり、多くの人はむしろそちらを鑑賞している。

 

 

 

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ワープ将棋                                                                  

 

 その将棋盤には、通常より多くの升目があった。また駒の種類も多く、動き方も違った。1手目で相手は、いきなり僕の飛車を取り、そのあとその駒を、中央まで後退させた。そこまでで1手なのだ。後手番の僕は、王を盤中央まで飛ばして、その変則的な動きをする駒を取り、反撃に転じた。

 

 

 

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2020年5月11日

サイとクジラの湖                                                                  

 

 どこからやってきたのだろう。湖にクジラがあらわれた。ホエール・ウォッチングができると喜んだが、つづけてサイもあらわれたので、混乱した。サイとクジラが、力比べを始めたのだ。危険だったので、丘の上に引き上げて、その様子を見ながら、ピクニックすることにした。

 

 君は尻に敷こうとしていたスカーフを、思い直して、僕の首に巻いた。絹の、白いスカーフだ。そしてお弁当を広げようとしているところに、女の子がやってきた。サイとクジラの相撲を間近で見て、怯えているようだ。僕は女の子をハグして、大丈夫だよ、君は自分が巻き込まれたトラブルを、自分で切り抜ける力を持っている、と言って励ました。そんな力を、初めから持っているんだ。

 

 

 

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2020年5月10日

エビ                                                                  

 

 ピンク色のエビが道路にいた。後で海に返してやるつもり。とりあえず家に連れてきた。煮干しが入っている箱の中に入れておいた。

 

 数時間後、箱を覗いてみると、エビは煮干しを食べて満足気だ。魚が好きなのだ。

 

 じゃあそろそろ行こう、と僕はエビに声をかけた。海へ。

 

 

 

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授与式                                                                  

 

 君と向かい合い、何人かの人が椅子に座っていた。それは、メダルの授与式だった。何かの功績があった僕たちに、メダルと賞状が与えられる。君は賞状を読み上げ、1人ひとりに渡していった。

 

 僕の隣には、黒人のおばあさんが座っていた。君は僕にそのおばあさんのメダルと賞状を手渡し、「あなたから渡して」と言った。賞状には何と書いてあるのか読めなかったので、僕は自分の言葉で伝えることにした。感動して、涙を流しながら言った、「あなたのことをとても尊敬しています」。そしておばあさんの首にメダルをかけ、賞状を渡した。

 

 

 

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だろう・はずさの2人                                                                  

 

 小山田くんと一緒に小沢くんのライブへ行く途中だったが、僕は小山田くんがまるで歳を取ってないことに驚き、今いくつかと、訊いてみたのだ。彼は今、26歳だと答えた。確かにそんなふうにも見えた。彼はポケットから薬を取り出し、水なしでそれを飲んだ。

 

「何の薬かと思うでしょ? でもそれは言えません、僕は中毒なんです」と彼は言った。

 

「小沢も中毒です、小沢はもっと酷いですよ、ティッシュペーパーを飲むんです」

 

 実際ライブで、禁断症状の出た小沢くんが、歌の途中でティッシュペーパーを箱ごと飲み込む場面を僕たちは目撃した。

 

 

 

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2020年5月 9日

燕尾服                                                                  

 

 着る人を選ぶタイプの服が、僕を選んで言った。3つボタンの、燕尾服のようなジャケットだ。「お前も」と、そのチャコール・グレーは言った。「着る服を選んだ方がいい」

 

 スラックスは虫に喰われてしまった。ウールのいい生地だったのに。

 

 

 

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4秒待つ                                                                  

 

 サイズの大きな制服を着て、制帽を目深に被ると、僕は男なのか女なのか、自分でもわからなくなる。若いのか年寄りなのか。僕は、電車の車掌をしていた。車内を進行方向に歩いて行くと、連結部分に差し掛かった。行き止まりのようにも見えるが、

 

「この緑のレバーを押し下げて、4秒待つのよ」と女性が教えてくれた。彼女は乗客でも乗務員でもない。ここで暮らしているホームレスなのだ。彼女にチップを渡すと、連結部が開き、僕は前の車両に移ることができた。大事なのはチップで、4秒待つ必要はなかった。

 

 

 

 列車の先頭まで行って、また引き返してきた。前を歩いていた老女が転んた。助け起こそうとすると、老女はお菓子の包みに身を変えた。気がつくと僕は、お菓子に向かって「大丈夫ですか?」と語りかけているのだった‥‥ 

 

「気をつかわないで頂戴」と老女は答えた。「そんなお菓子、‥‥ もう要らないわ」「そうですか‥‥」要らないなら、僕が貰ってもいいだろう。そのお菓子を食べながら、連結部まで戻った。 ホームレスへのいい土産ができた。

 

 

 

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2020年5月 8日

地下鉄                                                                  

 

 暗いけど眩しい。地下鉄の駅で待っていた。電車を待っていたわけではないようだ。ホームに到着した電車に僕は乗らなかったのだから。曲がりくねった線路を見て、トンネルに吸い込まれて行った電車を見ていた。

 

 

 

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2020年5月 7日

B737                                                                  

 

 ボーイング737のラジコンを飛ばして遊んだ。他にもB737を飛ばしている黒いコートの男性がもう1人いて、着陸のときに、ぶつかってしまった。スイスかフランスの広い公園で、青い芝の上で、炎上する機体を、僕たちは無言で見つめた。

 

 

 

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2020年5月 6日

マスクマン                                                                  

 

 スーパーに買い物へ行った。大きなところで、50人以上の客がいたと思う。その全員が、マスクをしていたのには驚いた。マスクをしていないのは、僕1人だった。

 

(これは僕の見た夢を記録するブログだが、現実をそのまま書いても充分に夢っぽい)。

 

 この新型コロナへの対応は、やはり、どう考えても大袈裟だと僕は思う。ただの風邪ではないか? 違うのだろうか? インフルエンザと比べて、そこまで怖れるべき病気なのだろうか。

 

 アフターコロナだとか、ウィズコロナだとか。この程度の風邪で、何が「新しい生活様式」なのだろう。なぜ生活様式を新しくしなければならないのだろう。食事は横並びで、対面は避ける。ライブハウスでは間隔をあけ大声を出さない。冗談なら大笑いするところだが、彼らはどうやら真面目に言っているのだ。

 

 マスクをしてジョギングする人を見た。病気としてのコロナはまったく怖くないが、マスクをしてジョギングする人は怖い。スーパーで全員がマスクをしているのはパンデミックものの映画みたいで怖い。最近では公園で友達とサッカーボールを蹴っていると、警察に通報されるのだという。そして仲間と川で不要不急の水遊びをしていた男性が溺れて亡くなるのは、自業自得なのだという。

 

 

 

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パイプ椅子                                                                  

 

 中学校の教室のような会場に、格闘技の試合を観に来た。僕はいちばん前の椅子に座り、試合開始を待った。パイプ椅子が並べられ、前の方が少し空けてあった。リングも何もない。本当に観客の目の前の、床の上で試合があるのだ。

 

 

 

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2020年5月 5日

待つ人                                                                  

 

 デパートまで歩いて行った。デパートの前では何人か知り合いが待っていた。僕を待っていたわけではないのだが、訊いてみた。2階のローソンはまだやっているかな、と。「まだ潰れてないかな?」誰も知らないようだった。

 

 僕は1人でエスカレーターに乗り、行って確認してみることにした。知り合いたちは、「もう少し待ってみる」と言いそこに残った。

 

 

 

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2020年5月 4日

上空のベッド                                                                  

 

 気がつくと僕は、高いベッドに寝ていた。床から、2メートルは上にある。天井も高く、僕は空中で寝ているような感じがした。

 

 床では、小さな子供たちが遊んでいた。僕が上空で目を覚ましたことに、子供たちが気づいた様子はなかった。壁には、昔昆虫図鑑で見た外国のオオカブトムシが止まっていた。

 

 

 

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バナナの皮                                                                  

 

 ブラインドに溜まった埃を、雑巾で拭いていた。落ちた埃は、四角いブロックのような塊になった。どうやら、そこは僕の家ではなかった。雑巾を洗いにトイレに行くと、奥の個室で、誰かが大便をしている最中だ。便器の中には、バナナの皮が浮いていた。

 

 

 

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キン                                                                  

 

 バンドの仲間が、車で集まって来て、家の駐車場には、全部を停め切れなかった。仲間たちは居間で、ギターを抱えて曲づくりをしていた。1人、楽器の代わりに、大きな将棋の駒を持って来たやつがいた。それを掲げて、金だ、バンドの名前は金(キン)にしよう、と言い出すのだ。そして、僕たちメンバーに、その特大の金の駒を配った。

 

 

 

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額装                                                                  

 

 家で僕は、娘の成績表を額に入れ、壁に飾っていた。娘がもっと小さかったころは、娘が描いた絵を入れていた額に、全国模試で何番だったとか、そういうのを入れていた。絵に戻すべきなのかも知れない、と思った。娘と食事中に、そう思った。

 

 

 

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2020年5月 3日

しいたけ占い                                                                  

 

 読んだ占いを現実化するために、自分から行動を起こすのが僕の流儀だ。が実現したくなるような明るい未来を、精神論ではなく具体的に語ってくれる占いは少ない。

 

(とにかく)何かできる仕事はないかと、海外の知り合いに手当たり次第にメッセージを送りまくったのは、「海外から仕事の話がくる」という占いを読んで、それを現実にしてやろうと思ったからだ。

 

 先月は、「この時期に一緒の時間を過ごす人たちから哲学的な刺激を受ける」だったので、こちらからそういう話題を振って、刺激してもらった。

 

 僕は夢でも同じことをやっていて、見た夢を正夢化するために、現実の方を少し調整している。

 

 夢の中で感じたことと、同じことを感じるために、現実の自分の心の中を調整している。

 

 

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ホトトギス                                                                  

 

 空港の中だったら、何十キロでも歩ける。飛行機だったら、何十時間でも待てる。不思議だと思った。僕は、意外とそういう、鳴くまで待とうホトトギス的な性格だったのだが、この辺りでは、ホトトギスは朝から晩まで、1日中鳴く。その声は、夢の中でも止むことがない。

 

 

 

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路肩                                                                  

 

 真夏の国道。軽装の男女が何人も路肩を歩いていた。そして通り過ぎて行く。白い服を着た少女は持っていた花を無言で僕に渡した。そして通り過ぎて行く。

 

 

 

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2020年5月 2日

雛飾り                                                                  

 

 階段で結婚式が行われていて、お雛様を飾り付ける段みたいだなと思った。いちばん上の段に新郎と新婦がいて、祝福を受けていた。僕はそのさらに上の方から段を下りていった。式はもう終わりのようだ。

 

 ピアノが突然鳴り出した。‥‥目覚めたあとでもあの曲をずっと覚えていられたらな、と思う。僕は何人かの参列者に声を掛け、外に散歩に行こうと誘った。新郎と新婦を振り返る。よく見ると2人とも女性だった。外はいい天気で、庭園の芝生は青かった。

 

 

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