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2020年6月17日

走馬灯                                                                  

 

 原っぱ。何十人かで輪になって、手を繋いで、ぐるぐる回った。輪には宇宙飛行士が何人かいた。宇宙服を着ているので、一目でそれとわかるのだ。

 

 中学のとき、同じクラスだった背の高い女のコがいた。濃い緑色の帽子をかぶっていた。髪は短かった。驚くほど変わってなかった。走馬灯のように回りながら、僕たちは積もる話をした。

 

 ただ僕の耳は聞こえなくなっていて、彼女が何を話しているのか、わからない。自分の声さえも聞こえないのだ。僕は心で思ったとおりのことを、ちゃんと声にできていたのか? 

 

 彼女は笑顔だった。ただただ懐かしい、会えて嬉しいと、思ったとおりのことを、きちんと伝えるべき相手であった。

 

 

 

Vrw

 

 

 

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コメント

「宇宙服」や「宇宙服を着た宇宙飛行士」は、ぼくの夢の中に何度も登場するモチーフだけど、現実になったことはないな。

「天井から垂れてくる水」「雨漏り」もそう。

投稿: ぼく | 2020年6月25日 01:03

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