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2020年10月23日

小説の原稿                                                                  

 

「スティーブン・キングの『睡眠』という小説を読んだことがありますか?」と訊くこと。僕に課せられた義務は、ただそれだけでした。その質問さえしてしまえば、人生あとは好きに何をして過ごしてもいいのです。僕は鞄にその小説を入れ、常に持ち歩いていました。

 

 年上の友人が僕に食事を奢ってくれました。坂道の途中にある、豪華なレストランでした。メニューを見ながら笑顔で、「好きなものを注文していいよ」と言う彼に、僕はついにあの質問をしました。「『睡眠』という小説を読んだことがありますか?」‥‥僕は鞄からボロボロになった小説の原稿を取り出し、彼に見せたのです。

 

 

 

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