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白い蝶が階段を上がっている。歩いて上がっていた。
「何で歩いているの? 飛ばないの?」僕は訊く。
「思い出そうとしているんだ」
「何を?」と僕は訊いた。
長い階段を上りきったところにはレモン色のフェラーリが停まっていた。
近づくと助手席の扉が開いた。僕は乗り込んだ。
運転席には誰も乗ってなかった。
「待ってれば来ると思うんだ」
誰に言うとでもなく、僕は呟く。
2023年9月 2日 | 固定リンク | 0
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