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2024年1月20日

 ウサギとカメ                                                                  

 

 その女のコ、自動車に撥ねられた女のコは、僕の目の前で撥ねられたんだった。びっくりした。ショッキングである。心臓に悪い。できれば見なかったことにしたかった。記憶から消してしまいたかったけれど、そういうわけにもいかない。

 

 僕は彼女の魂をおぶって、病院まで歩くことにした。ところがそれは重かった。体より魂の方が重い人はいるのだ。圧し潰されそうになりながら、四つん這いになって歩く僕を見て。立派だと褒めてほしい。彼女の体を乗せた救急車が、僕を追い越して行く。

 

 

 

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