人差し指
駅まで歩いた、わざとゆっくり(わざと遅刻するつもりで)。
同じ学校の制服を着た人が何人かいた。みんな知らない顔だった。その内の1人が駅の手前で道を逸れた。電車には乗らず、歩くつもりなんだろう。
迷わず彼の後を追った(自分の遅刻を確実なものにするために)。
ついて行った(そうすると誰もいない工場の中だった‥‥)。
ガラス張りの天井を通して空の様子が見えた。
急に人差し指を突き出す手の形をした黒い雲が出てきて、西を差した。目を向ける。
晴れた西の空から雨が落ちてくる。黒雲は光を発する(すごい‥‥)。
僕は持っていた一眼レフを取り出し写真を撮る。しかしカメラには28mmのレンズしかついていない(おまけにフィルムが数枚しか残ってない‥‥)。
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