当たりくじ
宝くじを買う。そこには僕の顔が、紙幣のように印刷されている。手に取り、ずっと眺めている。5億円。当たったのだ。
1日中、ニヤけている。
「お兄ちゃん、もしかして」妹が声をかけてくる。僕は当たりくじを妹に見せる。
「この顔はお兄ちゃんの顔だ、間違いない!」
「これで大金持ちだな」
「金持ち兄ちゃん(笑)、私にいくらくれるの?」
「お前さ、これからバイトだっけ? 3時間?」
「えー、うん‥‥」
「行ってこい。今日の時給は5千万円だ」
「えっ」
「帰ってきたら‥‥」
「きゃー(笑)」
妹はバイト先へ向う。
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