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2024年6月14日

 ステテコ                                                                  

 

 父はもう起きていた。ステテコとランニングシャツという格好で寛いでいた。僕は朝食の席についた。

 

 皿に盛られていたのはステテコだった。これに着替えなさいと母。僕が無視していると母は父と言い合いを始めた。

 

 

 

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2024年6月13日

 寿司                                                                  

 

 席についたが、誰も来なかった。ハングルで「日本人」と書いてある席についた。テーブルに、5〜6人分の食事が用意されていた。イカの刺身と、カレーライスである。僕は1人で食べ始めた。

 

 僕が食べ終わるころに、みんなは現れた。刺身とカレーは下げられ、新たに寿司が出された。僕はそれも食べた。

 

 

 

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 廊下の先                                                                  

 

 7時を過ぎても明るくならない。まだ夜は明けない。ホテルでは眠る以外にすることはなかった。何十時間寝ているのだろう。ときどき目を覚まして小便をした。部屋にはトイレがなかった。廊下の先にそれはあった。

 

 小便をしに来るたびにトイレ周辺の様子は変わっていた。もともとは英語を話す体格のいい男たちがいるサウナの一角だった。従業員用のトイレを借りるのに、彼らと何か話したような気もする。何を話したのか覚えてない。今そこは児童図書館になっている。

 

 

 

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 変身                                                                    

 

 同じことを何回もやる。ただ繰り返すのではなく、変身してやるのだ。アンパンマンやドラゴンボールのキャラクター、仮面ライダー、ウルトラマンなどに変身できる。ただ‥‥何をやらされるのだろう? どのぐらいの期間? 他の人たちは変身に夢中で気にしていないようだが、僕は気になる。そのせいで完全には我を忘れられないのだった。

 

 

 

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 宣伝の写真                                                                  

 

 宣伝の写真を撮るのにそのデパートに売っているものは何でも身につけてよかった。僕は着替えるのが面倒だったので普段着に持ち物だけは高級品、というスタイルでいくことにした。ブランドのロゴが入ったバッグや帽子である。

 

 1人の太った女のコは全身有名ブランドで固めることにしたようだ。もう1人のモデルの女のコはおもちゃ売り場から人形やぬいぐるみを持ってきた。

 

 

 

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2024年6月12日

 藁人形                                                                  

 

 スナイパーの男が、藁人形から藁を1本引き抜く。それで風向きを確認している。

 

「藁人形なんて古風ですね」、僕の言葉に嘲笑うような響きがあったかも知れない。

 

 スナイパーは拳銃を取り出し、藁人形を何発も撃った。

 

 それから狙撃用のライフルを構え、標的を撃った。

 

 

 

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2024年6月10日

 廊下                                                                  

 

 私には家があった。平屋で、広い部屋がいくつもあったが、入ったことはなかった。部屋と部屋をつなぐ廊下で、私は寝ていた。木の床に、身を横たえた。

 

 その夜は、ソフトクリームの夢を見た。綿飴のようなソフトクリームだ。それを食べながら、私はもう1つの家に帰る。廊下で、立ったまま全部食べる。

 

 

 

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 手すり                                                                  

 

 橋を歩くと、ギシギシ、変な音がした。危ない。橋が落ちてしまう。

 

 端を歩けばいいんじゃないか、と思った。手すりにつかまって、ゆっくり歩いた。

 

 手すりは金(きん)でできていた。いただいて行こう。手すりをもぎ取った。

 

 すると僕の頭は落ちた。両手は塞がっている。こんなときに頭を落してしまった。どうしよう。

 

 

 

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 手帖を買う                                                                  

 

 君は手帖を買うと言い出す。僕も一緒に見て回る。土産物屋である。どれも高価なものばかりなのだろう。モノはガラスケースの中に入れられていて触れることができない。

 

 店に入るときは靴を脱がなければならなかった。脱ぐのに時間がかかった。ドクターマーチンのブーツを履いていたから。

 

 

 

 店の隣が食堂だった。「社長」がごちそうしてくれた。イカの刺身が出てきた。ナンの形に切ってある。カレーに浸して食べるのだ。

 

 僕たちが全部食べ終わったころ、「社員」たちがやってきた。彼らには寿司がふるまわれた。カレーとともに。ここでは何にでもカレーなのだ。

 

 

 

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2024年6月 9日

 シートベルト                                                                  

 

 3人の友達の内1人が、突然老婆になっていたが、奇妙なことに、僕以外の誰も、そのことを気に留めてなかった。

 

「アタシはおばあちゃんだから、助手席に乗るワ」と彼女は言って、運転を僕らに任せた。

 

「アタシはアタシだから、アタシが運転するね」と友達の1人は言った。

 

「ボクもボクだから、後席に乗るよ」もう1人は言った。

 

 

 

「シートベルトがある」と一緒に後席に乗り込んだ僕が言うと、3人は急に無言になった。

 

「きちんとシートベルトをしようかな」と僕は言って、実際にそうする。カチッという音が車内に響いた。

 

 

 

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2024年6月 8日

 勝者                                                                  

 

 マフラーの先っちょの、ピロピロしている部分を切った。しかし、切りすぎた。プレゼントしてもらった大事なマフラーだ。君は怒るだろうか。鏡の前で巻いてみる。

 

 

 

 5階から乗り込んだエレベーターの中、「7」のボタンと「1」のボタンが同時に押された。顔を見合わせる2人。一瞬迷って、エレベーターは上昇を始めた。

 

 僕は敗者になった。無言で壁の方を向いた。勝者も俯き、自分の靴を見ていた。

 

 

 

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 シャツ                                                                  

 

 人とぶつかり、服にコーヒーがかかった。「すみません」とその人は言った。「いいんです」と僕は答えた。「これ、僕の服じゃないんです」

 

 よく見ると、その人も僕と同じシャツを着ていた。周囲の人々も、全員同じシャツだ。

 

 僕は、その、コーヒーの染みのついたシャツを洗わなかった。そのまま次の日も着た。

 

 すると、みんなのシャツにも、同じような染みがあるのに気づいた。

 

 

 

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 信号                                                                  

 

 信号機の前で待ち合わせをしていた。時計を持ってなかった。信号の色が規則正しく変わった。赤、青、赤、青と。時計を眺めるようにしてそれを見ていたのである。僕は早く着きすぎたようだった。

 

 

 

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 洗濯機                                                                  

 

 友達がやってきた。挨拶した。近くのカフェに入った。飲み物だけ注文した。

 

 彼は錠剤を何種類か持っていた。1錠飲むとお腹いっぱいになるやつだ。

 

 どの味がいい? と訊いてくる。でも飲ませてはくれない。

 

 彼は家が全自動洗濯機だった。洗濯機の中に住んでいる。最近はあまり外出をしなくなった。

 

 外を出歩いているのは家が洗濯機じゃない連中だ。そうだろ、と彼は言う。そうだな、僕は頷く。

 

 

 

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2024年6月 7日

 授業料                                                                  

 

 黒板の前に立っている先生に直接現金を持っていった。授業料だ。すると黒板がパカッと開いて、事務員のような人が顔を出した。「お金はこちらにいただきます」と言う。信用できるのだろうか。先生もびっくりしているが。

 

 

 

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 料理人                                                                  

 

「白身や黄身に感情移入してはいけない」その料理人は言った。

 

「感情移入ですって?」何を言ってるんだろ。

 

 

 

 見知らぬ女が突然家にやって来て、関係を迫った。僕が応じて手を出そうとすると、「何でいきなりそんなことするの?」と声を上げた。「じゃあ帰ってください」と僕は言った。

 

「やるまで帰らない」と女。吐息が熱い。

 

 ところがよく見ると女だと思っていたのは水色のカゴの中に多数入れられていたドライヤーだった。熱風を吹き出している。誰が運んできたんだろう。カゴは重い。

 

 

 

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2024年6月 4日

 空想                                                                  

 

 猛スピードでバックしてくる車が僕を跳ねた。全身を激しく打った。すると時間の進み方が突然ゆっくりになった。頭の中を過去の記憶が走馬灯のように駆け巡った。

 

 その記憶は、実際に体験したものばかりではなかった。夢のような空想も多く混じっていた。現実より空想の方が多かったかも知れない。

 

 ある空想の中では、僕は美女と結婚したことになっていた。

 

 現実には存在しない、空想の結婚相手に向って、僕は即興で考えた空想の言語で語りかけた。「○△×○△」

 

 空想の愛の言葉だ。空想の相手には伝わらなかったが、僕は何回も何回も言った。僕は死ぬのだと悟った。

 

 

 

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 告白                                                                  

 

 告白罪ができた。男が女に愛の告白をすると、逮捕されてしまう。人生詰む。女から男への告白はいいのか。いいらしい。僕は待った。僕はハンサムだから。知らないたくさんの女がやってきた。彼女らは僕の知らない外国の言葉で、一言か二言何か告白し、去った。

 

 

 

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 ちょう                                                                  

 

 僕は町(ちょう)から来た。そこは小さな村(そん)だった。村長が僕を出迎えた。

 

 広場にロケットが用意されていた。僕はロケットでちょうに帰される。宇宙服に着替えて乗り込むと、すぐにカウントダウンが始まった。カウントダウンはいきなり「2」から開始されたので、僕は焦った。

 

 

 

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2024年6月 1日

 青と黄                                                                  

 

 みんなで1枚の大きな紙に絵を描いている。もう遅いからと言って2人が家に帰る。1人で好きなように描きたい僕は最後まで残ることにするが、絵の具は既に青と黄色しか残っていない。

 

 後ろを振り返る。半開きになったままのドアの向こうから入りこんできた熱い風に吹かれる。風は絵のところへ行く。それは絵を乾かそうとしているのだ。

 

 

 

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 ラジオ                                                                  

 

 ラジオをつける。待っていたかのようにDJが喋りだす。「○○君においらの先生を紹介するよ‥‥」どうして僕の名前を知っているのだろう。

 

「先生はすごいんだ‥‥」

 

「先生はバレーボールの選手だった‥‥」

 

 僕の背後に背の高い女性が出現する。彼女は僕の隣にやってくる。11時になった。DJはお喋りをやめる。

 

 

 

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