列
朝起きると僕の家には知らないたくさんの人がいた。1人で住んでいたはずだった。彼らは先に食事をとったようで、歯磨きのために洗面所に並んでいる。僕は大量の食事をゆっくりと食べた。しかし洗面所の列は少しも短くならなかった。
1つしかないトイレにも行列ができていた。僕は歯磨きを諦めて2階の寝室に戻ろうとした。エレベーターに乗った。しかしエレベーターは2階には止まらなかった。50階まで行ってしまった。
そこで降りる。そこが地階だった。紙の買い物袋をいくつも抱えた買い物客が行き来している通りだ。
夏だった。朝から気温が高く、日差しが眩しい。でもそこにいる女性は皆、子供まで全員、ベージュのトレンチコートを着ていた。
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