炎
道が2つに分かれた。
そこまで僕たちを先導してきた弁護士はこう言った。
「男のように見える男は右へ行け。女のように見える女も右へ行け」
「女のように見える男は左だ。男のように見える女もな」
その上で
「オカマどもよ、聞け。男には男の、女には女の役割があるのだ」
「価値錯乱者とこれ以上同じ道を歩くことはできない」
人権派の弁護士とは思えない発言に、驚いていると
「あんたはどっちに行くべきかわかるな」
「えっ‥‥」
「教えてもらわなくてもわかるな‥‥」
左の道の先には、煉獄の炎が燃えている。
「これはワタシの優しさなのだよ」
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