ゴーヤの里
目を覚ますとベッドの上で僕は腰痛になっていた。ぎっくり腰の一歩手前である。原因はわからないがたぶん暑さのせいだろう。
何度も寝返りを打って最終的には絞った雑巾のような体勢で寝ていた。これ以上きつく絞っても汗はもう一滴も出ない。
そのときには曲を書く夢を見ていた(メロディはだいたいできていて後は歌詩をつけるだけ)。
「ざるぼっと、あるぼっと」という言葉が頭に浮かんだ。意味はわからないけどサビの部分はそれでいいんじゃないかと思った。
「これは『常磐新線に乗って筑波にゴーヤを買いに行こう』という意味?」
僕の恋人らしき女性が言った。彼女はピアノで伴奏をつけた。僕は歌った、「ざるぼっと、あるぼっと」
「急にゴーヤが恋しくなってね。筑波山はゴーヤの産地として有名なんだ」
「ざるぼっと!」
「あるぼっと!」
さぁ早くでかけよう。ゴーヤの里へ。曲は完成した。僕は腰痛になった。
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