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地には水のない川が流れている。鏡のように空を映している。あえてその鏡の上を歩く。そこには僕の足が映っていない。
僕の左足はどんぶらこ、どんぶらこと下流へ流れていく。右足はサケのように川を遡る。「行かないで」と僕は言う。
左足がいつの間にか舟に乗っている。
「どこにも行かないで」と僕は言う。
辿り着いた場所で僕の右足は産卵している。
2024年9月11日 | 固定リンク | 0
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