«  タイヤ                                                                   | トップページ |  映画上映会                                                                   »

2024年10月20日

 白い糸                                                                  

 

 ホテルの広い寝室だった。ダブルベッドが2台。その向こうにシングルのベッドがあって、僕はそこで寝ている。

 

 その隣にもベッドがあって、そこには妹が寝ていた。

 

 僕は横になっていただけで、ちっとも眠れないでいた。

 

 朝の4時だった。もう起きてしまおう。起き上がった。そうすると妹も目を覚ましてしまった。

 

「どこに行くの?」と僕に訊いた‥‥

 

「トイレ」

 

 

 

 僕は廊下に出た。そこは明るく、たくさんの人がいた。皆、肌が白く、ひどく痩せている。

 

 僕が「すごく痩せた人たち」と意識すると、彼らはますます細くなり、糸のようになって消えてしまう。

 

 

 

| |

«  タイヤ                                                                   | トップページ |  映画上映会                                                                   »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



«  タイヤ                                                                   | トップページ |  映画上映会                                                                   »