未来日記
彼女たちは幼なじみで、幼稚園のころからのつき合いだという。2人の交換日記を僕は見せてもらっている。どのような流れでそうなったのかわからない。
「この日付‥‥、この日記、未来のことが?」
「そうなんです。最初は間違えて、‥‥でも今はわざと、少し先のことを書いて、それを2人で、どう実現するかっていう、‥‥遊び」
「センパイの夢日記と同じですよ。夢を書いて、現実で再現していらっしゃるんでしょう?」
正夢ごっこ。
もう閉店の時刻だ。
「海を見に行った」と、僕は今日の記述を読み上げる。
「行ってませんよ。実際はこうしてバイトです」
僕は店にあったポストカードを何枚か持ってくる。外国の海の写真。
「綺麗ですね」と彼女たち。
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