400年、40足
起き出すともう昼過ぎだった。寝室を出たところで女房と鉢合わせした。「あんた、400年、40足ってずっと寝言言ってたよ」その言葉で完全に目が覚めた。女房だと思ったのは見知らぬ太った女だった。狭い廊下だった。何かが変わってしまった。
女はあるはずのない階段を上っていく。光に包まれて見えなくなった。僕は下に下りた。トイレに行くと、便器の周りに41足のスリッパがあった。どれを履くか選ばなければならないが、僕の片足は義足だった。木でできた義足だった。間違ったスリッパを選ぶと、どうなるんだったっけ。僕は考える。
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