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2025年2月13日

 16:08                                                                 

 

 時計はいつ何度見ても16:08だった。車が迎えに来た。「お迎えにあがりました」と運転手は言う。僕は頷くが、どこへ行くことになっているのかは知らない。

 

 16:08のまま動かない時計は車の中にもあった。僕は目を閉じてゆっくりと60数えた。「着きました」僕がしかし数え終わる前に運転手は言うのだ。

 

 

 

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