お面
同じお面をかぶった2人組の強盗を見て僕は双子だと思った。
「馬鹿か」
「早く‥‥を出せ」
その声も同じだった。見分けがつかない。
「そっくりだね」と僕。
「んなことは、いいんだよ」
「さっさと出しやがれ」
強盗は拳銃を突きつけた。
「僕にも双子の妹たちがいる」
「はぁ?」
「はあああぁ?」
「そっくりだけど見分けはつくよ」
「これはお面だ」と強盗。
「お面がもう1種類ほしい?」と僕は訊いた。
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