暗殺
マジックミラーの向こうに標的がいた。全部で6人。自分たちがどこから狙われているのかわからずパニックになっているようだ。1人ずつしとめていったが2人逃げられた。
暗殺の指令を出した上司にそのことを報告した。誰を取り逃がしたのかと上司は訊いた。
「1人は女ですよ」と僕は言った。地味なスーツを着た刑事だった。もう1人は男で、制服を着た警官だ。
☆
彼が僕に見せた千円札のナンバーは66666…だった。
「お前の命は俺がもらう、という意味だ」
「ほぉ、すごいですね」と僕は相手にせず写真を撮った。
「それはどういうつもりだ?」
「いえ、記念に」
「俺がこの千円を使ったときお前は死ぬ」
「じゃ今日は僕が奢ります」と僕は言った。
安い居酒屋だった。
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