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2025年5月 5日

 タクシー                                                                  

 

 タクシーの運転手が私を待っている。

 

 彼の体毛は濃い。私は卑猥な想像を止められない。

 

 私は全然違う場所で違うものを待っている。

 

 暑い日だった。

 

 

 

 駐車場に戻る。運転手はまだ私を待っていた。

 

「お弁当を買ってきたよ」と私。

 

 タクシーの中で私たちは食べる。

 

 インド料理のサモサの中にキムチが入っている。

 

「うまいな」

 

「意外に」

 

 タクシーの屋根につけられた扇風機が回っている‥‥

 

 

 

「食べたら出発しよう」と運転手。

 

「あ、でもまだちょっと待って」と私はお願いした。

 

 絵の具と、絵筆を置いてきてしまったのだ、どこかに。

 

 

 

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