議論
僕は突然、「そこ」に出現した。半屋内・半野外といった感じの商業スペースで、人々が2つのグループに分かれて、何か議論をしていた。「こいつに訊いてみよう」と誰かが言う。誰だろう。「こいつ」というのはもちろん、突然あらわれた僕のことだ。
ワケがわからぬまま、僕は片方のグループの主張を支持した。本当によくわからないのだが、それが決定打になったらしい。もう一方のグループは、負けをみとめて、すごすごと退散した。マンホールの蓋を開け、地下におりていく。
僕は「勝った」グループのあとをついて、上りのエスカレーターに乗った。すると上の方から、さっきのグループの一員と思われる(ファッションや髪型でそれと知れるのだ)、金属バットを持った若者たちが、すごい勢いで逆走してきた。
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