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2025年7月28日

 トイレ                                                                  

 

 友達が訪ねてくるのを部屋でずっと待っていたが来なかった。何度もメッセージで確認した。そのたびに「今向かってるところだよ」と返信が来る。僕はいいかげん待ちくたびれ寝てしまったのである。

 

 だが真夜中に目を覚ましてみると、彼女は僕の隣で横になっていた。服を着たままだ。僕が起きたのに気づいて「ごめんね、遅れちゃった」と言う。

 

「明日は一日中手をつないでいようね」

 

「うん」僕はまだ寝ぼけている。

 

「手をつないでくれるよね?」

 

「明日? うん、もちろんだよ‥‥」

 

 僕はトイレに行きたくなった。ついでにシャワーも浴びようと思って起き上がった。

 

 

 バスルームの明かりを点けるとトイレがひどく汚れているのに気づいた。汚れた便器は1つではなかった。そこは公衆トイレのようにたくさんの便器が並ぶ部屋だった。そのすべてが汚れている。

 

 清掃用具はなかった。僕はシャワーのノズルからお湯を勢いよく出し、その水流で何とかしようとする。様子を見に来た彼女が、「何をしているの」と訊いた。

 

 トイレの入口のところにはたくさんの人がいて、その中には「あいつは拗ねているんだよ」と彼女に言う者もいた。

 

 

 

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