詩が死んだのか、詩は死んだのか
力は神の側にではなく、神の力を崇め奉る僕たちの側にあった。ジョン·レノンが世界を変えたとは思わない。世界は変わったとして、それを変えたのはビートルズの詩や音楽ではなくて、ビートルズを聴いていた若者たちである。
ビートルズは偉大ではなかった。ジョンは素晴らしくなかった。僕たちが偉大だったのであり、それが革命だったのである。60年代という時代を、「革命」という言葉を、当時の文化を、僕はそのように解釈している。
だから僕は、時代は変わったと思うが、時代が変わったとは思わない。音楽はつまらなくなったと思うが、音楽がつまらなくなったとは思わない。変わったのは僕の方なのだから。
失ったのは僕の方なのだから。
ロックが死んだのか、ロックは死んだのか。死んだのはロックを聴いていた僕たちなのだ。すべてをなくした僕たちは今、アートが力だ、ミュージシャンが神だと自ら主張する死んだはずの彼らに、平伏し、返す言葉もない。
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